野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

それぞれの日常を交換する

梅雨入りして以降、ずっと雨。じめじめが続く日々。ぼくは梅雨はあまり好きではなく、梅雨には意識的に外国によく行くようにしていた。今年は、ずっと京都で過ごす梅雨になりそう。

 

昨日、一日中、相撲漬けだったが、今朝も「四股1000」から始まる。一ノ矢さんとの四年前の対談では、フラーのテンセグリティ双葉山の話。相撲の話は、建築の話にもなる。四股を1000回踏んで、感想を語り合っているうちに、九州大学のフォーラムの打ち合わせ時刻となり、途中退席。

 

九州大学ソーシャルアートラボのフォーラム。

 

異ジャンルコラボバンド「門限ズ」×身体的にバラエティあふれる表現者たち
「演劇と社会包摂」制作実践講座 オンラインワークショップ
「それぞれの日常を交換する」
http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp/200613_onlineworkshop.html

■日時
2020年6月13日(土)13:00〜17:30
第1部 13:00〜15:00/第2部 16:00〜17:30(休憩 15:00~16:00)
※Zoomを使用
※「UDトーク」を活用したリアルタイム字幕を提供いたします。

■講師
門限ズ[野村 誠(作曲家・ピアニスト)、遠田 誠(ダンサー、振付家)、吉野 さつき(ワークショップ・コーディネーター)、倉品 淳子(俳優・演出家)]
森 裕生(舞台パフォーマー)、里村 歩(俳優)、廣田 渓(俳優)
森山 淳子(認定NPO法人ニコちゃんの会代表)、長津 結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院助教

 

1)門限ズとゲキジョウ実験!!!「銀河鉄道の夜→」より、タイタニックのシーンを実際にやってみる

2)ショートストーリーズ グループに分かれて創作

3)バラフォンとピアノに合わせて踊る

4)ショートストーリーズ 発表

5)スピーカービューで、各自がダンス

6)里村歩のレクチャー

7)廣田渓のレクチャー

8)廣田渓と野村誠のピアノデュオ

9)森裕生のレクチャー

 

をやった。タイタニックシーンは、演劇、ダンス、音楽、シンポジウムが多層的に重なるのだが、これをオンラインでどのように実現するか、これを即興的にいきなり試みるのがなかなかスリリングで面白かった。グループ分けでショートストーリーズ創作も、短時間で初対面で面白いことができるものだと感心。遅れてこられた方が偶々アフリカのダンスや音楽をされる方で、グループ分けの段取りに手間取る間に、バラフォンとピアノで合奏して、それに合わせてみなさん踊ってもらう。スピーカービューでのダンスは、予想外の偶然のコラージュ、カメラ割りが本当に意外。テクノロジーの遊び方。

 

アユキチ(里村歩)、もりっち(森裕生)が普段、どんなリハビリをしているのか、どんなトレーニングをしているのか、などの話も印象深い。コロナで外出できないとか、病院のリハビリが受けられないなどの事情があり、リハビリが不十分だと身体の機能が低下してしまう。そんな中で自主トレをしたりする。障害者でオンラインで集まってトークして演劇を作っていきたい。ケイ(廣田渓)の語りとピアノは、味わい深く、ぼくも途中でこっそりピアノで共演をした。あとで、ピアノデュオもやらせてもらった。

 

夜はディスカッション。

 

異ジャンルコラボバンド「門限ズ」×身体的にバラエティあふれる表現者たち
オープン・ディスカッション「次にみんなで、何しよう? - オンラインで考える表現とケアの現在」
http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp/200613_opendiscussion.html

■日時
2020年6月13日(土)20:00〜21:30(オンラインでの開催です)
※「UDトーク」を活用したリアルタイム字幕を提供いたします。

■講師
門限ズ[野村 誠(作曲家・ピアニスト)、遠田 誠(ダンサー、振付家)、吉野 さつき(ワークショップ・コーディネーター)、倉品 淳子(俳優・演出家)]
森 裕生(舞台パフォーマー)、里村 歩(俳優)、廣田 渓(俳優)
森山 淳子(認定NPO法人ニコちゃんの会代表)

■進行
長津 結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院助教)、村谷 つかさ(九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ学術研究員)

 

このディスカッションの中で、ケイやもりっちから「コロナウイルスと障害者は似ている」というテーマが提示された。これをテーマに演劇を作りたいという話も浮上した。アユキチとえんちゃん(遠田誠)のダンスデュオも次回にやりたい。次回(7月18日)は、「コロナウイルスと障害者は似ている」というテーマを深く掘り下げて創作するワークショップをしてみたい。

 

長時間のイベントが終わりメールを開くと、元力士の一ノ矢さんから、新作相撲甚句「初代高砂浦五郎」の歌詞が届く。

 

夜は、JACSHAの企画会議で、壮大すぎて深夜まで笑い続ける。壮大な夢は、少しずつ現実になっている。

 

jacsha.com