野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

タンバリン博士との再会

本日は、生駒まで遠足。6月に開催予定の「徹夜の音楽会2」に向けてのミーティング。この企画の制作で関わってくれる里村真理さんも同行して、タンバリン奏者の田島隆さんの自宅を直撃。

 

田島くんと出会ったのは、おそらく1990年なので30年前。当時は、ギタリストで、山下残くん(ダンス)、安井献くん(トランペット)と3人でバンドをやっていて、当時、なんども共演したし、田島くんの作曲した音楽もとても良く、信頼する音楽家だった。こうして、20代前半に何度も共演した田島くんとは、おそらく1994年に「大温室」で、25名ほどでの寄せ集め楽団をつくって京大西部講堂で劇音楽をやって以来、共演することがなく、26年の歳月が流れたのだ。そして、田島くんはいつの間にか、ギタリストではなく、タンバリン博士になっていて、そして、出演の打診をして、再会することになった。

 

田島くんのお宅を訪ね、26年のギャップを数時間の時間の中で埋めながら、タンバリン奏者の孤独な探求の冒険の話を聞く。そして、田島くんは30年前と違うけれども変わっていなく、野村は30年前と違うけれども変わっていなく、30年の歳月を飛び越えた。タンバリンの実演、創作楽器のタジバリン、ギターとタンバリンの融合楽器のギタンバリン。全く知らなかった田島くんの世界を体験すると同時に、それは30年前から知っていたような世界でもあった。ぼくは、ギタンバリンを手にした瞬間に演奏を始めると、「野村さん、音楽との距離の近さが相変わらずだなぁ」と言う。田島くんによるミニミニタンバリンワークショップも体験し、音楽家でない里村さんも、目から鱗の体験と目を丸くしてタンバリンを叩いていた。そして、100種類以上のタンバリンが所狭しと並ぶ田島スタジオにて、様々な試行錯誤の楽器たちを目にして、気がつくと、かつてギターとピアノでセッションした二人が、タンバリンと鍵盤ハーモニカでセッションした。タンバリンの種類が変わるたびに、音楽ジャンルが変化するくらい音楽で世界を旅した。

 

「徹夜の音楽会2」で、26年ぶりの再会のセッションが行われることになるだろう。See you again soon!

 

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