野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

スペインとブラジル

スペインの作曲家ファリャについてレクチャーをした。鈴木潤さんが、ブラジルの作曲家ヴィラ=ロボスについてレクチャーをした。ぼくと潤さんが、クラシックの作曲家について解説するのは、かなり特異な出来事だと思うのだが、日本センチュリー交響楽団と仕事を始めて以来、こうした特別な出来事が、当たり前のように行われていて、本当に不思議だ。

 

潤さんが全身を使って、リズムの話を語り、楽器を奏でる。それは、レクチャーでありながら、鈴木潤のライブでもあった。ぼくも、ファリャの楽譜をどう読んだかを、楽器を弾いたり、歌ったり、踊ったりしながら、拙く説明した。ファリャの時代には、インターネットもなければ、あまり録音音源を聴く機会も少なかっただろう。そんな時に、スペインの各地の民謡や舞踊に、ひょっとしたら楽譜を通して出会ったものも、あったのかもしれないな、とも思った。

 

チェロの北口大輔さんと、潤さんが、ボサノヴァを演奏し、ぼくも鍵盤ハーモニカやシェイカーでセッションした。そして、3人で即興で演奏した。今日だけのスペシャル企画。

 

その後、メディアピクニックの岩淵拓郎さんと打ち合わせ。潤さんと執筆中の本について。日本センチュリー交響楽団が出すワークショップハンドブックを、オーケストラの部外者のはずだった潤さんと野村が執筆する。打ち合わせをして、なかなか不思議で面白い本になるとワクワクした。変な本にしたい。