野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

混沌ではなく、混在/共存の美。

カオスのようでカオスでない。混沌ではなく、混在/共存の美。これを紛争や負傷が起きないで、お互いを殺し合わずに生かしていくこと。その調整こそが、門限ズの仕事だ。

 

ゲキジョウ実験!!!「銀河鉄道の夜→」の3日連続の集中ワークショップが始まった。7月下旬の3日連続の集中ワークショップで、叩き台を作ったが、今回は、これらを通して上演できるように、練り上げていく作業。今日は、演劇チーム、ダンスチーム、音楽チームが合同で、4時間に渡って。

 

一人のディレクターによってディレクションされるわけではないので、演劇のアイディアにダンスや音楽がトッピングされたり、音楽に演劇やダンスがトッピングされたり、いろいろな相互作用が起こる。舞台監督の大野さんが、同時多発ワークショップと形容したように、複数のファシリテーターが同時にワークショップを進行しながら、時々それがリンクしたり、バラバラになったり、ゆるやかに関係していたりしなかったり。この状況自体が、非常に面白い。これをドキュメンタリー映像にしても、本当に面白いだろうになぁ。誰か撮ったらいいのになぁと思う稀有な状況。混沌ではなく、混在/共存の美を。

 

我が音楽チームが今日やったのは、2月23日のワークショップで作詞/作曲した「いつの間にか銀河ステーション」の演奏(途中でサックスのアドリブ間奏つき)。6月9日のワークショップで生まれた美しい曲「北十字とプリオシン海岸」(トーンチャイム、ギター、ヴィブラフォン、インドの笛など)。3月16日のワークショップで生まれたダンス「鳥を捕る人」の音楽(ブームワッカーとシェイカーとベルとピアノ)。6月8日のワークショップで作詞/作曲した賛美歌「さそりの祈り」。6月8日に鳥取西高校でのワークショップで作詞/作曲した歌、7月20日に倉吉でのワークショップでつくったリズムをもとに作曲した合唱曲「今こそ渡れ渡り鳥」。演劇チーム、ダンスチームが、面白いパフォーマンスを次々に繰り出す。そして、だんだんと、3チームの境界線が不明瞭になっていき、音楽チームの人が楽器を奏でながら、演じていたり、踊っていたりする。

 

とりあえず、本日の目標である後半30分の通し稽古が、最後に一応できて、明日への見通しが立った。明日の最後には、前半の通し稽古をして、明後日には、全部の通し稽古ができて、みんなに大よその全貌がイメージできるようになるはず。

 

その後、さらに2時間、鳥取大学ダンス部40名とのワークショップ。図書館とのコラボレーションを目論んだ遠田誠の振付は、さすがの面白さ。

 

totto-ri.net

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