野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

IM-OS

カエルはゲコゲコ鳴いているが、梅雨だと言うのに、今日の京都も雨降らず。農家の方は困っているかもしれないが、洗濯物が干せるのは有難い。パスポートの期限が切れるので、新しいパスポートを受け取りに出かける。移動中にIM-OSを読むことにする。デンマークの作曲家Carl Bergstroem-Nielsenが、新しく「IM-OS」(Improvised Music - Open Scores)というジャーナルを始めたとの連絡が入ったのだ。年に3回、20ページのジャーナルを出し、即興音楽とそれを可能にする流動性のある楽譜に関する意見交換の場にしていこうというもの。図形楽譜のつながりも、いろいろある。

 

そもそも、カールと出会ったのは、1999年。当時、広島大学助教授だった若尾裕さんが始めたCreative Music Festivalに、カールと野村がゲストで招かれた。20年前のことだ。 2005年にはカールは、野村宅に泊まりに来て、インタビューしてくれて、それを記事にまとめてくれた。その記事は、今でも読むことができる。

 

http://intuitivemusic.dk/iima/nomura_cbn.htm

 

2008年には、カールのコペンハーゲンの自宅を訪ねたし、デンマークで野村の共同作曲法のワークショップも開催してもらった。その後、鍵盤ハーモニカ3重奏を作曲してもらったり、水戸芸術館のワークショップでは、カールが送ってきた画像を起点に創作したりもした。New Yorkで出版された「Notations 21」という図形楽譜の本にカールの楽譜も野村の楽譜も紹介されているが、カールが紹介してくれたおかげだ。今年2月に、ギリシアで野村の「しょうぎ作曲」が演奏された時、野村は行けなかったが、カールが行って、その様子を録音したり写真に撮って、送ってくれた。そう思うと、なんだかんだと、20年間、彼との関係が続いている。何か、また彼と語り合ったり、一緒に何かを考えたりすることをしたいなぁ、と思う。道を散歩しながら、あらゆる花の匂いをくんくん嗅いだりする人。普通の人が耳をふさがないような音でも、敏感なので、耳を覆う繊細な感性の持ち主。とりあえず、カールの始めた新しいジャーナルをさっそく読む。20ページで画像も多いので、あっという間に読み終わる。ぼくも近々、何か投稿しようと思う。

 

http://im-os.net/?fbclid=IwAR3nrf2IN8A5bePmMCI_kX-t5-X4KTCgQRPAe8BSMxRdI_r44uN2VFiX7IU

 

「問題行動ショー」が来週に迫ってきている。ピアノの練習をしたり、香港とのやりとりをしたり。砂連尾理さんとも電話ミーティングができて、衣装のことやリハーサルのスケジュールのことや、いろいろ話した。来週には集中稽古が始まる。