野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

しょうぎ作曲を考案して20年になるのか

束の間の関東滞在が終わり、京都の自宅に戻る。

 

イギリスにBBC Promsというクラシック音楽のフェスティバルがあり、フェスティバルの冊子が毎年出版されている。その冊子に、野村の「しょうぎ作曲」の楽譜を掲載したいと、イギリスから連絡が来た。「しょうぎ作曲」は、野村が1999年に考案した共同作曲法で、考案してから20年も経つ。2009年に、「Notations 21」という本に掲載されたのが10年前。その後、アメリカやヨーロッパの巡回展でも楽譜が展示されたりして、楽譜が海外を一人歩きして、たまに海外から意外な反応があって面白い。先週もアテネのグループがコンサートで「しょうぎ作曲」を発表してくれた。それにしても、しょうぎ作曲の図形のような楽譜がクラシック音楽のフェスティバルのガイドブックに掲載とは、さすがはイギリス。

 

美術家の小沢剛さんから電話。突然、インタビューされる。かつて、東京の谷中に住んでいた時に、時々、小沢くんや島袋道浩くんやTASKEなどと会って、楽しい日々を過ごしていた。2004年にフランスのリールでレジデンスした時、ぼくは2階、小沢くんは3階だった。そんな小沢くんは、今では東京芸大の教授になっている。光陰矢の如し。20年以上も昔の懐かしい話などを楽しく語るが、これをもとに小沢くんは何か作品をつくるみたいだ。雑談みたいな話だけで作品を生み出せてしまう小沢剛錬金術は、すごい。

 

Notations 21の展示とパフォーマンスの動画も発見。確かに、しょうぎ作曲の楽譜も展示されている。この場に行けなかったのが残念。

 

www.youtube.com

 

「Notations 21」アメリカで出版されたのが10年前ならば、福岡市美術館でワークショップして、「福岡市美術館」という21のピアノ曲を作曲したのも10年前。ということで、5月18日に、福岡市美術館で、以下のような野村誠のピアノコンサートやります。

 

www.fukuoka-art-museum.jp