野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ポストカード・プロジェクト

香港の福祉施設JCRCでの史上初のアーティスト・イン・レジデンスも8週目の後半。残りは5週間と少し。かなり大詰めです。午前中、ベリーニと色々打ち合わせ。特に、野村誠とi-dArtのコラボレート企画でポストカードづくりが、進行中。そもそも、母の日に間に合うように、ポストカードを買おうと思ったら、町中に全然ポストカードを売っていない。それで、i-dArtのアーティストの絵画をポストカードにしてくれることになって、5月上旬には投函するはずだった。ところが、これが、ポストカードプロジェクトに発展し、野村のワークショップの様子の写真を題材に、桃兆良というアーティストが絵を描き、それがポストカードであり塗り絵になる、というプロジェクトになった。今朝は、ベリーニと一緒に写真の選定をした。その選定した写真の中から兆良に写真を選んでもらいドローイングをしてもらうのです。

午前中に、カヤンとの「點心組曲」第4楽章の「MTR Remix」の8回目で、相変わらず、カヤンの言葉の反復を録音し続ける。

午後、「點心組曲」第5楽章の「Quite Quiet Ensemble」の4回目。久しぶりの再開。怪しげな沈黙の多いサウンドパフォーマンスが今日もつづく。そして、後半は爆発ピアノ君が加わってのセッション。爆発ピアノ君は、色々仕切ったり指示を出すのが好きだ。彼の指示の中に収まっているよりも、その指示をきっかけに、そこからはみ出すような演奏をしたい。爆発ピアノ君に、何度もハグされる。

理学療法士のハリーと打ち合わせ。温水プールでのセッションに向けて。

「點心組曲」第6楽章の5回目。タイトルを「Drum'n Bell」と変更してみた。そして、前半はドラム、後半はベルの2チームに分かれてのセッション。ドラムチームは、職員さんに指揮者をやってもらった。職員さんの工夫もあって、良い指揮者。この指揮者を発展させてみたい。後半のベルチームは、前回生まれてきた曲をピアノで弾き語りながら。この曲を、次回は職員さんに弾いてもらえないか、やってみたい。

「點心組曲」第14楽章「Improvised Cantonese Opera」の6回目。お年寄りたちと作った短い歌は7曲あり、今日は8曲目を作った上に、最後には、典型的なCantonese Operaのメロディーをお年寄りから教えてもらった。