野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

粵劇(広東オペラ)初体験

香港の日曜日の朝ですが、日本の「門限ズ」メンバー(=倉品淳子、遠田誠、吉野さつき)とのインターネット通話でのミーティング。2019年の「とりアート」(鳥取県総合芸術文化祭)に向けての打ち合わせ。

午後は、i-dArtのスタッフの面々とのお料理教室で、ちまきを作る。楽しい。

夕方、作曲家のAlfred Wongと会う。本来は、今日、彼の新曲のリハーサルを聞きに行く予定だったのだが、まだリハーサルが順調がないらしく、演奏家たちからNGが出て見学不可となったらしい。残念。中国音楽の楽団だっただけに、残念。こちらの楽団。

http://www.hkwindpipe.org/

それで、Alfredと、もう一人作曲家のKong-yu Wongと会って話をすることになった。Kong-yuは、ヨーク大学大学院でPhDをとった作曲家。コンユと話していたら、香港に面白い音楽は、Cantonese Opera(=粵劇)以外にない、と言う。まぁ、極端な話だ。コンユは、広東音楽を、ピアノ小品にしたり、粵劇の音楽から多くを吸収していると言う。で、その場で、今日の広東オペラが見れる公演を探し始めて、今日の7:30から無料の公演あるけど行くか、と言う。そして、お茶をしていたのに、すぐに席を立つと、そのままバス停まで行って、アルフレッドと別れ、バスに乗って、劇場まで行く。なんだ、この瞬発力は。

で、高山劇場という劇場は、広東オペラ専門の劇場らしい。いきなり行くと、今日の無料のチケットまだありますか、と聞いたら、最後の2枚残っている、と言われて、二人で見られることに。

最後の2席というのが、最前列の楽団のいるオケピットのすぐ側で、ああ、ここは音楽家にとっては最初にゲットしたい席なんだけど、と思う。出演の歌手(役者)は、アマチュアの人で(それなりに巧いが、プロの歌手の凄みや演劇力や存在感などではない)、楽団はおそらく、プロ。二胡、楊琴、笛子、スオナ、月琴、打楽器類、チェロ。とにかく、打楽器の音が最初に印象に残り、来週には楽器を買いに行きたいと思う。滞在中に、広東オペラは何度も通い、色々な技量のものを鑑賞したいと思った。