野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

スローなランチと芭蕉と

今日は、国分寺のカフェスローへ。昨年8月に行った有砂山さんとのイベントの反省会というか、今後を考える会。「お産を楽しむ本」著者のゆさちゃんと、自然育児友の会の内田さんと。雑談が90%の楽しいランチ。また、何かできるかな、と探す会話。また、何かが生まれるといいのですが、無理に生もうとしなくても生まれる時は生まれるのかな、と思うので、また、次へと続いていくのでしょう。

その後、沢井一恵先生のお宅で、沢井一恵先生と竹澤悦子さんと合流。二人の素晴らしき箏曲家が湯浅譲二作曲の「箏唄・芭蕉五句」を練習しておられて、これが、素晴らしい演奏。うーむ、なんということでしょう。もう、この音はここに、あの音はここに、とあるべき場所に、しかるべきタイミングで、そこに存在するのです。ある種、究極の俳句のような音楽でありました。この二人の演奏家、恐るべし。まぁ、分かってはいたのですが、、、。

その後、「かずえつこと 即興のための50のエテュード」から抜粋で何曲か、段取り確認などをさせていただきました。あの素晴らしき演奏の後に、私などがピアノなどで共演させていただくなど、まぁ、なんという恐れ多いことでしょう、と思いつつ、段取り確認ではダメだなぁ、と思いました。一恵先生は、音楽をやろうとしているのではなく、音楽になろうとしているように見受けられました。ああ、この人は、段取り確認と言っても、音楽になろうとしているのに、自分は何を段取りを確認しているのだろう?本番であろうと、リハーサルであろうと、音楽になってしまうことでしかないな、と思い、後先など考えず、ただ音楽になろうと思いました。今日もいい勉強をさせていただきました。

そして、3人での楽しき夕食。ああ、19日で本番が終わってしまうのかと思うと、少し寂しく残念な気もしますが、まだ終わってないのに、何を言っているのか、と思い、まずは、本番に向けて、準備、準備と、帰りの電車の中でも、譜面を確認したり、自分のできることをして過ごす。