野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

即興ピアノや打ち合わせなど

1月19日に、両国門天ホールで、竹澤悦子×野村誠(special guest沢井一恵)開催いたします。公開と同時に、次々と予約が入っているようで、小さな会場なので、早めに前売り予約をされるのがお薦めかもしれません。

魂の入った箏の音色、自由な探求精神。沢井一恵さん、竹澤悦子さんと野村誠の夢のようなトリオが実現します。せっかくの作曲の機会。空回りしそうなくらい意気込みを感じます。まして、湯浅譲二さんの傑作と並んで演奏されるのですから、中途半端な曲を書くわけにいきません。肩に力を入れて作曲したいところですが、「新作世界初演するぞー!」という作曲は、今回はしません。最近、大相撲の双葉山を研究するうちに、脱力の大切さを学び、できるだけ脱力して、作曲しようと思います。悩んだり、考えたりせず、直感で、インスピレーションの赴くまま、新聞に毎日コラムを連載する感覚で、一日一曲ずつ合計50曲作曲することにしました。お風呂に入ったり、歯磨きするのと同様、毎晩、箏のためのエテュードを作曲するのが日課になりました。「かずえつこと 即興演奏のための50のエテュード」は、10月6日に1番を書き始め、11月24日に50番を書き終える予定。もちろん、門天ホールでのコンサートで、50曲全てを演奏するなんて不可能なので、その中からいくつかをお披露目できたらと思います。野村の近作の中から、「狸囃子」、「すってんころりん幻想曲」も再演します。箏の魅力、十七絃の魅力、三味線の魅力、ピアノの魅力を、自由に探求する実験的なライブ。本当に楽しみです。お見逃し/お聞き逃しなく。(野村誠


プログラム:

湯浅譲二作曲/松尾芭蕉作詞 箏と十七絃箏のための「箏歌・芭蕉五句」(1978)
野村誠作曲/木ノ下裕一作詞 三味線弾き語りのための「狸囃子」(2015)
野村誠作曲「すってんころりん幻想曲」(2016)
野村誠作曲「かずえつこと 即興のための50のエテュード」より(2017)
ほか

出演:野村誠竹澤悦子
特別ゲスト:沢井一恵(十七絃箏)

http://www.monten.jp/20180119


今日は、即興ピアノを教える日。一緒に即興でピアノの連弾をしたり、いろいろ試行錯誤で教えております。今日は、野村誠片岡祐介著「即興演奏ってどうやるの」(あおぞら音楽社)の中に出てくる譜例を全部ピアノで弾いてみる、というのもしました。これ、やはり面白い本だなぁ、と今更ながら思いました。

その後、イギリスにいるパーカッショニストと次年度のプロジェクトを巡る打ち合わせ。そして、ダンサーの方から、2019年度のプロジェクトに関する打ち合わせの電話があり、色々、新たなアイディアも芽生えてきて、ワクワクします。

バリガムランとヴァイオリンの曲の譜面を少し書きかけるも時間なく、「かずえつこと 即興のための50のエテュード」no.31「57577」を作曲し、就寝。明日は、早起きで、静岡に行くので、夜更かししてはいけないのです。