野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

フィリピンの作曲家など

久しぶりの京都です。

自宅にて、吉野さつきさんとスカイプ会議。愛知大学田原市立図書館の共同事業で、12月に図書館で発表する新作のプロジェクトの打ち合わせ。ホセ・マセダの余韻の影響もあると思うけれども、図書館の空間をいっぱい活用して、できれば大人数でやりたいと思う。面白い新曲を書くことができそうだ。

久しぶりの自宅で、ピアノを弾くことができて嬉しい。

フィリピンでたまった洗濯物を一気に洗濯して、無事ホセ・マセタ。

明日から東京なので、そのための連絡や宿泊先の確保など。

フィリピンで購入したり、いただいたCDなどを順番に聴いていく。「Nostalgia in a Denuded Rainforest」というCDは、Jonas Baesのミンドロ島での民族音楽のフィールド・レコーディング。「Auit Chamber Vocal Ensemble SOUNDSTREAMS」というアルバムは、Jonas Baes(1961-), Josefino Chino Toledo(1959-), Robin Estrada(1970-), Jose Maceda(1917-2004), Ramon P. Santos(1941-)というフィリピンの5人の作曲家の作品集。これが、どの曲もユニークで面白い。「Gamelan on Piano」というアルバムは、Lou Harrison(1917-2003), Claude Debussy(1862-1918), Ramon P.Santos(1941-), Gareth Farr(1968-), Leopold Godowsky(1870-1938), Colin McPhee(1900-1964)のガムランに影響を受けた作品のコンピレーション(順に、アメリカ、フランス、フィリピン、ニュージーランドポーランド、カナダの作曲家)。ラモン・サントスの曲が聴きたくて購入したが、アルバム全体として面白い。Anant Narkkong主宰のKorphaiのアルバム「Cinta Asean」は、ASEAN10カ国それぞれのポップスからラブソングを選び、それを民族楽器でアレンジしたコンピレーション。ASEANで経済協力すると大義名分は立派だが、人々が争ったり、殺し合ったり、対立し合ったりするのでなく、愛し合えるのか?とアナンは説く。ASEANの色々な国の楽器で、ラブソングをアレンジして歌う。陽気に平和を祈るアルバム。Conrado del Rosarioの作曲作品集は、オーケストラ曲、アコーディオン独奏、室内楽など9作品。そして、同じくConradoの主宰するSunlag Ensembleは、竹楽器での子どもたちのアンサンブル。Music inspired by Nature and the Avant Garde performed on Native Instruments.といううたい文句。子どもといっても、高学年で演奏もうまかった。

というわけで、色々CDを聴きながら、資料を整理したり、片付けをしたりもしました。