城崎国際アートセンターでのテアトロ・ムジーク・インプロヴィーゾの3週間の滞在制作も本日で終了。チェックアウトの時がやって参りました。ダリオ、さやさん、アートセンターの皆さん、インターンの皆さんに見送られて、京都に戻ります。
家に戻ると、ミニトマトが元気に実をつけていて、茄子の葉っぱが大きくなっていました。野菜たちに再会。
城崎でローランサンが好きという人に会った。以前、徳島県立近代美術館でやった特別展「音楽 色、線、形、そして音」で、ローランサンの作品を題材に、鍵盤ハーモニカ・アンサンブル「P−ブロッ」で演奏したなぁ、と2005年のカタログを引っ張りだし、ローランサンの絵を確認する。ああ、「牝鹿」(Les Biches)だった。作曲家のプーランクがローランサンの絵に感銘を受けて、それをディアギレフのバレエ・リュスが舞台化して、ローランサンが舞台美術と衣装を担当。
で、ローランサンの生年月日を調べると、志賀直哉と同じ年に生まれていた。ああ、城崎の偶然。そして、「うつくしいまち」の舞台監督の息子さんの誕生日は、ローランサンの誕生日と同じだったとか。なんだか、志賀直哉に呼ばれて城崎に集合したような不思議な縁を感じながら、カタログを眺めながらプーランクのCDに耳を傾け、じとじとする京都の夏の中、城崎の日々を懐かしむ。
それにしても、この展覧会は、音楽に関する美術展で、非常に興味深い。目次だけでも転載しておきます。まだ売っているかどうか分かりませんが、興味のある方は、徳島県立近代美術館に問い合わせてみると良いでしょう。
第1章 美術と音楽の競演 バレエを巡って
1-1 牧神の午後
1-2 ダフニスとクロエ
1-3 パラード 1幕の現実主義バレエ
1-4 牝鹿
1-5 放蕩息子
1-6 本日休演第2章 音楽とともに
2-1 パウル・クレー
2-2 ヴァシリー・カンディンスキー
2-3 ジョン・ケージ第3章 音楽のある場面
第4章 音が聞こえる?
第5章 コレクション+α:野村誠
5-1 音楽から見えてくること
5-1 野村誠の日記 2005年7月16日、17日