城崎国際アートセンターにレジデンス中。作家のいしいしんじさんのご紹介で、城崎温泉観光協会会長で旅館山本屋の代表取締役の高宮さん、志賀直哉が泊まった旅館の三木屋の10代目の片岡さん、などの方々とお話する機会をいただく。なんでも城崎温泉は今年で1300周年、720年開湯(平安京よりも古い!)。すごい歴史がある温泉地に、こうして何度も来ては、作品らしいものを作ったり作らなかったりしている野村誠のような者が、こうして観光協会の方々とお話する機会が持てたのも不思議なご縁。なんと、いしいさんが昔、リクルートで勤めていたことがあり、その時の採用面接をしたのが、当時リクルート写真だった高宮さんとのこと。因縁とはなんぞや。
アートセンターに戻ると、仕立て屋のサーカスは取材やらミーティングやらをしているので、ぼくは一人でホールでピアノを弾きまくって時間を過ごす。こんな時間の過ごし方もいい。
「世界のしょうない音楽祭2020」で発表する新曲の編成を書き出す。順不同で、
(1)ヴィオラ
(2)チェロ
(3)三味線
(4)琵琶
(5)ガムラン
(6)ヴィオラ・ダ・ガンバ
(7)シタール
(8)尺八
(9)ヴァイオリン
(10)打楽器
(11)ピアノ
(12)クラリネット
(13)箏
の13楽器。13楽器をどんな組み合わせにするかを考えるのが楽しそう。温泉で下駄箱が偶然13番を選んでいて、脱衣場のロッカーも13番。13は縁起がいい。
明日、14時から観客の(ほぼ)いないパフォーマンスを、いしいしんじ+野村誠+仕立て屋のサーカスで行うことになった。どうなるのか、楽しみ。
夜、いしいさん、高宮さんと、飲みながらお喋りの後、またホールでピアノを弾いて過ごす。すると、里村さんが来て、いろいろお題を出してくれる。「コペルニク」、「ポーランドのバス」、「チーズケーキ」、「雨の日の犬の散歩」などなど、お題をその場で曲にしてピアノで弾く。これはこれで、「ワルシャワ十景」というピアノ曲集にもなってしまう。反射的に即興で曲をつくるの面白いなぁ。