野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

Scottish Chamber Orchestra

ジェーン宅で朝食の後、ジェーンの車でエディンバラに。渋滞の時間帯だけあって、8時半過ぎに出たが10時半ギリギリに着く。スコットランド室内管弦楽団のメンバーとのワークショップ。チェロのHarriet DavidsonとDonald Gillan。クラリネットのWilliam Stafford、トランペットのPeter Franksが参加。研究者のAna Almeida、オーケストラ事務局のCraig Thorpeも参加。前半は、野村の紹介で、主に高齢者との共同作曲、「老人ホーム・リミックス」について紹介。オーケストラのメンバーは、認知症の高齢者とのワークショップを経験しているので、様々な質問や意見が出る。後半は、実際に即興演奏をしてみる。ジェーンと何度もワークショップの経験があるだけに、オーケストラメンバーも即興に抵抗がない人が多い。耳でよく聞いて、反応も良い。身体を動かすこと、周りの人々を色々見ること、を意識して、即興演奏をしてもらった。先ほどの演奏が内向的な演奏だったとすれば、今度の演奏は、外部との様々なやりとりの多い演奏になったし、身体的なパフォーマンスも色々起こった。「即興演奏ってどうやるの」に出てくる内容を、色々説明した。「真似をする」、「意表をつく」、「やらないというやり方」などなど、説明。3時間の濃密なワークショップを終えて、ジェーン、そしてチェロのドナルドとランチ。ジェーンは、もうすぐ1800人の観客が参加する参加型パフォーマンスを予定。1010人の話などもする。ジェーンが、"THE KILMARTIN SESSIONS the sounds of ancient scotland"というCDをくれる。「瓦の音楽」の話から、スコットランドの古代の音楽を想像/復元し、その中で石の音楽もあるという。

ジェーンらと別れて、エディンバラの駅前にあるFruitmarket Galleryに行く。展示を見て後、カフェで作曲家のエディンバラ大学准教授のMichael EdwardsとピアニストのKarin Schistekと待ち合わせ。タイのアナンやアノタイの話。ラオスの話。タイの東北地方の話。最近のマイケルの新作(サックス4重奏+エレクトロニクス)の話や、ぼくが、このイギリスでの3週間に何をしたかなどの話。マイケルとカリンに見送られて、電車に乗り、ロンドンへ。エンリコ宅へ到着。