野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ミワモキホアプポグンカマネの初リハーサル

久しぶりの京都です。しかし、本日は、夜は大阪でリハーサルで、チェロ協奏曲「ミワモキホアプポグンカマネ」の合わせがあるのですが、昨日まで遠征だったので、個人練習ができていないので、自宅にてピアノ練習。あと、8月19日に、「自分も生まれる旅+ノムラノピアノ」で、「たまごをもって家出する」というピアノ曲を弾いて欲しいとリクエストされたので、これも練習。

ランチを食べにいくと、お客さんの方から、「瓦を演奏される方ですよね。以前、ライブで見て、すごく面白かったです」と言われる。しかし、今日は瓦ではなく、ピアノを練習。

ウィーンのアコーディオニストから、アコーディオン曲「誰といますか」の譜面を欲しいと言われたので、譜面を送ったら、お礼にウィーンのチョコなどがいっぱい送られてきた。しかし、この猛暑でチョコはとけてしまいそうなので、冷蔵庫に入れることにする。

日本センチュリー交響楽団の練習場へ。明日の定期演奏会のリハーサルが予定より長引き、まだ続いている。ハイドン全曲をレコーディングしていて、本番のみならず、リハーサルも録音しているらしい。演奏家は大変だろう。8月13日のファミリー・オーケストラ・ワークショップの打ち合わせを手短にして後、8月23日に世界初演するチェロ協奏曲「ミワモキホアプポグンカマネ」のリハーサル。約1ヶ月前に書き上げた曲だが、音になるのは、今日が初めてで、ドキドキ。日経新聞の記者さんが取材に来ている。そして、このリハーサルが、The Workのワークショップでもあるので、ワークショップ参加者も集まってくる。

ということで、初合わせの場に、演奏家だけでなく、ワークショップ参加者もいる。ワークショップ参加者は、今回は出演はしないので、リハーサルを聴いてもらって、意見交換をする。ワークショップ参加者は、譜面を読めない人がほとんどだし、楽譜など見ずに聴いてもらって、意見をもらう。その意見は、細かい音符の解釈とかではなく、もっと大きな話。もっと、勢い良く壊れるのかどうか、とか。元気よくなのか、かったるくなのか? ここの部分は、気球に乗って上昇している気分がしたとか。そうした意見交換で、イメージを共有しながら演奏すると、どんどん曲の解釈が深まっていく。

それにしても、北口大輔さんのチェロの演奏は、さすがに素晴らしすぎて、聴き惚れますし、日本センチュリー交響楽団の皆さんの演奏が、本当に良いのです。これまで、多い人で40回くらい野村と一緒にワークショップをしています。少ない人でも20回くらい一緒にワークショップをしています。その間にレゴブロックで自己紹介したり、自分史を語り合ったり、即興で演奏したり、トーンチャイムや色んな楽器をやったり、箏や尺八にチャレンジしたり、色んなことをしてきました。こうして関係を育んできた後に、野村が書いた譜面を演奏すると、皆さんとぼくの音楽的距離は明らかに縮まっていて、お互いのことがよりよく理解できていて、だから、本当に初合わせなのに、ストレスのない共につくっていく見事なアンサンブルだった。こんな素敵な音楽家たちとリハーサルをできていることを、幸福に思うし、そこに屈託なく意見を言ってくれるワークショップの参加者の方々の声も本当に貴重だ。

チェロ協奏曲「ミワモキホアプポグンカマネ」は、8月23日に、豊中市文化芸術センターで世界初演です。満席になる可能性も考えられますので、前売りチケットをお早めにお買い求めいただくのが確実かと思われます。

http://www.toyonaka-hall.jp/event/event-1451/