野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

越後獅子に作曲中です

作曲中です。2月25日に世界初演です(@サンパティオホール=阪急庄内駅から徒歩3分)。地歌の「越後獅子」の手事のところに、ヴァイオリン、ヴィオラコントラバスクラリネットトロンボーン、ピアノを追加して、三味線、箏、尺八と大合奏する豪華な序曲を作曲するというのが、本日の大きな課題で、「越後獅子」の上に、ハイドングレゴリオ聖歌やワークショップで作ったものなども重ねていく作業。

気がつくと時間がなくなってきていて、4日前には節分祭に出かけ、3日前には山下残ダンス公演を見に行くゆとりがあったのが、嘘のようで、ほとんど反射神経で、音符をを入力し続けております。大阪音楽大学の邦楽専攻の方々と、日本センチュリー交響楽団の楽団員の方々が共演するチャンスを作れるのは、嬉しい限りなのです。

そして、過去の「日本センチュリー交響楽団のテーマ」の第1稿、第3稿、第4稿、第5稿の記録映像を見てみました。第1稿にあった「悪魔のコラール」はもはやないし、第3稿の冒頭の展覧会の絵のリズムによる美しいトーンチャイムアンサンブルも消えてしまったし、第4稿の冒頭のボイスアンサンブルや、グレゴリオ聖歌の「怒りの日」と「六段の調」が交互に来る歌もないし、箏を全員で演奏するエンディングも今回はないし、第5稿のイギリスの聖歌から発展させた賛美歌風「日本センチュリー交響楽団」や、イギリスの「ジオオペラ」との交流で生まれたフレーズも、今回の第6稿では上書きされてしまいました。少し前のことですが、懐かしい。そうしたものの上に、今回の第6稿では、「越後獅子」とハイドンの「軍隊」とブラームスをテーマにしたワークショップと、故郷を思う様々な言葉から生まれたフレーズなどを上書きしております。「日本センチュリー交響楽団」というフレーズだけは残しながら、毎回、変化していく作品。

http://toyonaka.mypl.net/event/00000246214/