野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

クエイティブ・インクルージョン審査

こちらのウェブマガジンに書いた原稿が、公開になりました。

http://magazine.air-u.kyoto-art.ac.jp/tenohira/1303/

本日は、野村誠のポストワークショップに関して研究している大学院生の小野田由実子さんにインタビューを受けました。

「瓦の音楽」とイタリア人アーティストのダリオさんとのコラボレートに関して、やぶくみこさんと打ち合わせ。

自宅にて、「クリエイティブ・インクルージョン活動助成の書類審査」。書類を目を通し、面接に向けての書類審査をしました。これが、どの企画も本当に意義のある提案がされているので、どれも落とせません。しかし、募集要項でうたわれている「先駆性」という部分に関して、心の底から驚くような、どこでも誰もやっていないような先駆的な企画、というものには、なかなか出会えないことも確かでして。募集要項の中に、「親和性」、「先駆性」、「実現性」、「継続性」、「影響力」の5つを基準に審査する、と書いてあるのですが、「先駆性」が際立つ企画は、どうしても「実現性」が不確かに見えてしまうので、実現可能であることをアピールできる企画が提案されてしまいます。しかし、今までの実績の範囲内で「実現可能」な範囲に留まった企画では、「先駆性」の部分がどうしても弱くなり、冒険が足りなくなってしまいます。つまり、審査するにあたり、「実現できないかもしれないような(一見無茶な)プランをどうやって実現させるか」、ということが書いてあることを意識して、全書類を見ました。なかなか、そういう企画を考えられないこと、分かります。

ということで、助成金の申請書を書く方々、これだけの書類を書かれるのに、本当に労力を割かれているは十分承知しますし、本当にお疲れさまと思いながら読みました。大変でしょうが、でも、一歩踏み込んで考えてみて下さい。もっと、自分たちが進むべき道がクリアに見えてくるまで、突き詰めて考えてみて下さい。