「ピアノの本音」がいよいよ3日後です。ピアノの練習と研究の日々です。ちなみに、中国の古代の調律理論「三分損益法」に関する面白い読み物ないかなぁ、と思っていたら、「中国の音楽論と平均律 儒教における楽の思想」という本がありました。
中国の音楽論と平均律──儒教における楽の思想 (ブックレット《アジアを学ぼう》)
- 作者: 田中有紀
- 出版社/メーカー: 風響社
- 発売日: 2014/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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帯には、「調和の音律こそ政治の安定」とのコピー。うーむ、政治の混乱は、調律が悪いからかもしれないなぁ、と読んでおります。
それにしても、ピタゴラスにしても、三分損益法にしても、その後の様々な調律の理論にしても、計算していくと辻褄が合わなくなって、その辻褄の合わなさといかに付き合うかの方法論になります。それで、1オクターブを12音にしたり、ハリー・パーチなどは、1オクターブを43音にしたりするわけですし、南朝宋の銭楽之は360音まで計算したそうです。しかし、一年は360日ではなく、これも365日ですらなく、なんとも辻褄が合わない。この辻褄の合わなさと折り合いをつける中で、ピアノは純正律ではなく、うなる。ガムランも純正律でなく、うなる。でも、うなりが音色を特長づけているとも言えるところが面白いところです。
鍼灸に行って体調を調律していただき、その後、ダンサーの砂連尾理さんとお茶をしました。良い友人です。
ハリー・パーチのドキュメンタリー番組をYouTubeで見ました。BBCのつくったもので、面白い。パーチの音律理論も、楽器作りも、放浪生活ぶりも、面白いです。こういうのを見ていると、瓦で大きな楽器を作りたくなります。