非常に独自なスタイルで精力的に活動する関西の作曲家、近藤浩平さんが「ヴィオラの秋」というコンサートを企画。聴きに行きました。演奏は、ヴィオラが欧州での長期研鑽を経て8月に帰国して拠点を関西に移した細川泉さん、そして、ピアノが戸島美喜夫などを演奏するピアニストの西村彰洋さん。
曲目は、前半は二つのヴィオラソナタ。ヒンデミットの「ヴィオラ・ソナタ 作品11−4」、近藤浩平「ヴィオラ・ソナタ『2月の森』」。後半は、独奏→デュオ→独奏→デュオ→独奏という形式になっていた。つまり、ストラヴィンスキーの「エレジー」(独奏)、近藤浩平のヴィオラ協奏曲1楽章(デュオ)、2楽章(ソロ)、3楽章(デュオ)、近藤浩平「海辺の祈り」(ソロ)。この後半全体が、長大なヴィオラ独奏の中に、時々、デュオが挿入されるような感覚で、また、近藤さんのヴィオラソロ作品が、非常に呼吸感の大きな息づかいの感じられる曲で、それを細川さんが見事な緊張感と、それでいて柔らかい演奏で、歌い上げていた。細川さんの演奏に、寄り添うような西村くんのピアノも、美しかった。
新しい曲を書きたくなりました。近藤さんと企画しなければ!