「千住の1,010人」に向けてのキックオフイベント@東京藝大千住キャンパス。
本日、今年度の事業で何をするか、をお話するつもりで、臨んだのですが、それをする機会が全く持てず、お話できずに帰って来てしまいました。本来、あの場で話すべきだったのでしょうが、まずは、ここで公開しておきます。
1)10月12日に、足立市場で「千住の1,010人」というイベントを行います。
2)インドネシアからメメット・チャイルル・スラマット、タイからアナン・ナルコンが来日し、ガムランやピパットなど東南アジアの楽器も用意します。
3)イベント全体に流れるテイスト:東南アジア
4)足立市場では、これまで足立智美の「ぬぉ」、ジョン・ケージの「ミュージサーカス」、大友良英の「縁日」を開催してきており、そこで培った経験/手法は、できる限り踏襲したり活かしたりしたい。特に、足立智美の「ぬぉ」は、非常に意欲的な作品で、ターレーの活用、競りを音楽に取り入れる、ネギマ鍋など、足立市場の要素をふんだんに作品に取り入れている。この作品をきちんと踏まえて、その先を考えたい。
5)これまで、「千住だじゃれ音楽祭」で培った手法や定番の楽曲も活用したい(例えば、小日山さんの考案した楽器、「ケロリン唱」など)。これらを1,010人に対応できる形にしたい。
6)インドネシアで1,700人の曲を作ったことがあるメメットが、1,010人のための新曲を作曲。6月下旬に楽譜が完成します。楽器のみならず、手拍子、声、手づくり楽器、日用品などでも参加できる曲を作ってくれるように、お願いしてあります。あまり複雑ではない譜面であると、考えられます。メメットの新曲を演奏するのは、一つの目玉になります。
7)タイのアナンとは、メメットの曲を柱にして、どのように展開したら良いかを、事前に考えてもらいます。創造的なアレンジや、観客参加の方法を考える作業を担当していただきます。
8)7月頭に楽曲(と内容)が確定し、7〜9月にかけてメンバー集めを行い、9月末〜10月頭に練習を設ける。
9)音量の大きい和太鼓などがあると、合奏はしやすくなるが、騒音などの問題があり、使用は難しそうである。そうではなく、一つでは強度が弱い物を、大勢で行う(例:空き缶1,010個、紙鉄砲1,010個、ちくわ1,010本、紙飛行機1,010個、ペットボトル1,010本、ストロー笛1,010本など)。
10)昨年度、メメット、アナンを招聘して行ったコンサートの出演者である、だじゃれ音楽研究会、東京藝大ガムラン、東京音大ガムラン、東京藝大邦楽科の大学院生には、引き続き出演を要請
11)野村誠作曲ジャワ・ガムラン+合唱のための「踊れ!ベートーヴェン」のフルバージョンの東京初演も行いたい。
12)一過性のイベントと考えるのではなく、3〜4年に一度は、「千住の1,010人」を開催していくための第1回と考えたい。継続していき、違った形でも様々な1,010人の音楽のあり様を毎回提示したい。また、将来的には野村があまり関与しなくても、地元のメンバーだけで1,010人が成立するのが目標。
13)企画する側も、参加する側も、とにかく楽しむことが大切。1,010人という数を達成するために、苦しくなったり無理強いがあったりしては、本末転倒。1,010人を想定して、しかし、人と丁寧に接し、輪を丁寧に少しずつ拡げていくこと。
14)「千住の1,010人」に既にだじゃれが入っているので、今回のコンサートでは、「だじゃれ音楽」にフォーカスするのではなく、あくまで「大人数で音楽をすること」に主眼があります。
15)これまで野村が行った大人数の経験では、「体育館の音楽」(2002)があり、これは小学校全校児童250名で行った(映像記録あります)。