野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

相撲聞芸術

本日も、相撲甚句のワークショップを行いました。3日間、一の矢さんの美声を浴び続けたので、相撲甚句が身体の一部になった感覚があります。本日も、相撲愛好家、ピアニスト、打楽器奏者、三味線奏者など、数多くの方のご参加をいただきました。

小学校時代、将来の職業は、作曲家か、相撲取りか、天文学者になりたい、と思っており、たくさん食べて太ろうと頑張ったのですが、残念ながら全く太る見込みがなく、悔しくって、小学校時代、太った友人を「まる、まるー!」と歌で讃えておりました。すると、太った友人から「がり、がりーーー!」と歌い返されるのでした。それくらいガリガリに痩せていたのです。それでも、小学校の卒業文集に、クラスのナンバー1を記載する欄で、相撲のうまいno.1:野村誠と書かれたのは、良い思い出です。

力士になる夢は、その頃に諦めましたが、それから30数年の月日を経て、このように相撲と音楽のプロジェクトを開始できたことは、本当に感激です。日本相撲聞芸術作曲家協議会の仲間である鶴見幸代さん、樅山智子さんとの出会いがなければ、決して実現していなかったので、本当に二人に感謝です。そして、高砂部屋の一の矢さんとの出会いにも、本当に感謝です。

そして、今回ワークショップをやってみて、我々以外にも、相撲文化に興味のあるアーティストがいっぱいいることを、痛感しました。皆、こういう機会があれば、もっと学びたい、体験したい、そこからインスピレーションを得て何かをつくりたい、という人がいっぱいいるのです。きたまりさん(京都のダンサー/振付家)も、相撲を非常に愛していることを、最近知りました。一の矢さんによれば、現在、相撲甚句を歌える力士は、それほど多くなく、10名程度ではないか、とのことで、かつてはお座敷で歌う機会が多かった相撲甚句も、現在ではカラオケにとって代わっているとか。

本日のワークショップ、一の矢さんの美人な奥様も見学に来られておられまして、ブログ(ダーリンはお相撲さん)に、その様子が報告されております。
http://blogs.yahoo.co.jp/lily_prettya/archive/2014/04/27