野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

JACSHA城崎レジデンス 五日目 ちゃんこ長の肉団子

JACSHA(=日本相撲聞芸術作曲家協議会)@KIAC(=城崎国際アートセンター)5日目。

 

朝食時に、波田野さんが昨日撮影した映像を少し見せてくれる。漁協にイカが運ばれてくる様子、競り、川辺の四股、トーストを食べながらの四股、アートセンター清掃の様子などなど、触発される。これから、どうなっていくのか楽しみ。

 

元力士で高砂部屋マネージャーの一ノ矢さんが到着。ランチの後、竹野小学校へ。本日は、2年生18名に保護者の許可も出て、対面での授業ができることになった。学校に到着し、体育館に向かって歩いていると、昼休み中の子どもたちがやって来て、JACSHAが作った竹野相撲甚句体操の動きをしている。あ、3日前にビデオレターを送った金管バトンバンドの子どもたちに違いない。ビデオで見た我々を見て、近寄って来て動きをやってくれる。嬉しい。メッセージは届いていたのだ。

 

体育館で2年生へとの45分。子どもが体育館に集まると、体育館の高いところから、鍵盤ハーモニカを吹き、登場。竹野相撲甚句のメロディーをヘテロフォニー(=ずれずれ)で演奏。一ノ矢さんが、番付表を配ると、朝乃山の「朝」は2年生で既に習っている漢字。腰割り、四股、蹲踞の姿勢をやって、相撲体操を次々にやる。そして、一ノ矢さんによる大相撲の相撲甚句実演。JACSHAによる竹野相撲甚句の実演、そして、鍵盤ハーモニカで竹野相撲甚句ファンファーレゲエを実演。子どもたちの質問に答え、校歌の歌詞で相撲甚句を歌う。

 

体育館でのスクリーンなどの設営。JACSHA世話人の里村が一ノ矢さんに腰割り指導を受けたところ、いきなり体感が変わったようで、一ノ矢さんの四股指導のマジックぶりに驚く。校長室で校長先生とのお話の後、和菓子屋さん高砂屋高砂部屋の一ノ矢さんと訪れて後、御用地館で與田さんと一ノ矢さんが出会う。ヴァイオリニストの小川さんのお母さんの旧姓を伝えると、與田さんと縁がある人であることが判明する。小学校の相撲大会で4年生、5年生と2年連続優勝した後、6年生で水入りの取り組みの後、準優勝だったワカナさんのお話を聞く。

 

浜に出て、少しだけ四股を踏んで帰ろうとすると、昨日にお会いした89歳の準ちゃんが散歩に来ていて遭遇。一ノ矢さんの大相撲の相撲甚句と、準ちゃんの竹野相撲甚句が対面した。

 

現役時代に高砂部屋のちゃんこ長だった一ノ矢さんによる肉団子のちゃんこ。調理の手慣れた様子が素晴らしい。波田野さんが、一ノ矢さんのちゃんこやお話に大喜び。豊岡演劇祭の酒井さんも合流。一ノ矢さんのお話を色々伺って後、JACSHA鶴見の「毛弓取甚句」を編曲する時間がないので、鶴見と野村でピアノの譜面を見ながら、その場で鍵盤ハーモニカで吹きながら、その場でアレンジ。

 

ホールでピアノで野村の「相撲聞序曲」を弾いてみる。四股を踏みながら演奏するのが、2年前より断然楽にできる。毎日、四股を踏んでいる効果あり。