野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

王朝四代記/音まち千住の縁2011-2013

昨日、隣人から借りた本は、タイのチュラロンコーン王朝時代から、マヒドン王朝時代までの4代を生き抜いた女性を描いた小説「Four Reigns」(Kukrit Pramoj著)。タイの小説が、こうして英訳されていると、有り難いです。いきなり、正妻でない女性とその娘が、お屋敷から追い出されるところから始まり、濃厚なストーリーが予感されます(チェンマイのラジオ局で語りに合わせて即興演奏した民話も、二人の妻とその子どもが出てきたことを思い出す)。色々、タイの文化について理解するのに、良さそうです。ちなみに、この本は、「王朝四代記」というタイトルで邦訳も出ているようです。

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千住から「音まち千住の縁 2011-2013」という記録冊子が届きました。4冊入っているのですが、4冊とも表紙が違います。ところが、中身は同じでした。4種類の表紙を作ったようです。中をパラパラめくり、まずは町の人のコメントを探しました。冊子の本編はプロジェクト紹介が写真と文章でコンパクトにまとめられておりました。音のプロジェクトなので、写真と文章だけから音を想像するのは難しいですが、それでも千住の色々な風景を見て、色々な場面を想像します。冊子の中では、すぐには町の人の言葉に巡り会えず、別冊で宮田篤さんの双六がついていることに気づき、その双六の裏に「音まち」を支えるサポーター「ヤッチャイ隊」に聞くという特集がささやかに載っていて、引き込まれるように読みました。この4つのインタビューは、プロジェクトに関わった人の個人的なストーリーで、プロジェクトの表に出ない舞台裏の話でありますが、舞台裏の話しこそ面白いし、そこにこそ「音まち千住の縁」の一番の面白さが隠れているのだろうなぁ、と思いました。

この冊子は無料で配布しているようです。詳しくは、こちら
http://aaa-senju.com/5309