野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ダンスオンピアノ

今日も「砂連尾÷野村」公演に関する新聞社の取材が一社あって、その後、砂連尾さんとリハーサル。調律師の上野泰永さんが、今回の公演の調律に入っていただくことが正式に決定しました。上野さんのピアノに関する思いや、彼の考案したstimfutureについて砂連尾さんと話すと、そのイメージが砂連尾さんのダンス「すり抜ける足踊り」に反映されました。こうして色々なエピソードが作品に取り込まれていくところが面白い。

夜は、アムステルダムを拠点に活躍するピアニスト向井山朋子さんのコンサートを観に行きました。向井山さんとは、昔よく一緒にお仕事をしました。1998年に2台ピアノの作品をオランダ、ベルギーで演奏していただき、1999年には、横浜でダンサーの伊藤キムさんと3人でワークショップをし、12人の女性歌手のための「Dozen」を作りました。あれは濃密な時間でした。そうした体験を経て、ピアノソロ曲の委嘱があり、2000年に、「たまごをもって家出する」を彼女のために作曲。オランダ、日本を始め、世界各地で演奏していただき、CD "Amsterdam X Tokyo"に収録していただきました。2001年には彼女のためにピアノ協奏曲「だるまさん作曲中」を書き、2002年に本名徹次さん東京シティフィルで初演。2003年には、オランダで野村誠作品を集めた演奏会を特集していただき、「神戸のホケット」、「自閉症者の即興音楽」、「でしでしでし」など、色々な作品を上演しました。2004年に、彼女が可児市でやったプロジェクトは、直接は関われなかったのですが、ぼくの曲を使ってくれていました。

AMSTERDAM X TOKYO

AMSTERDAM X TOKYO

さてさて、朋子さんらしい空間演出のコンサートを聴いているうちに、「ダンスオンピアノ」というタイトルで、ぼくだったら、朋子さんにこういう曲を書きたいなぁとか、色々アイディアが浮かんだので、また向井山朋子のために曲を書きたいものです(ただ、今は、なかなか時間がとれず作曲途上の「DVカルタ」を書き終えるのが先決なのですが、、、、)。