野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

瓦の音楽会

淡路島での1週間も大詰め、ついに「瓦の音楽会」を開催しました。

淡路島アートセンターのやまぐちさんには曲の途中で淡路弁での絵本朗読などを担当していただき、アートセンター理事長で彫刻家の久保さんには、「農民車」ではパフォーマンスまでして下さいました。久保さんは、ゴルフボールの撥づくりでも大活躍。素晴らしい。

コンサートの最後に、やぶくみこさんとの瓦デュオを即興で演奏しました。コンサートの最後の最後で、瓦が見事にまっ二つに割れて、それがそのまま拍子木のようになり、そのまま拍子瓦を打ち鳴らし、「とざいとーざい」となり、「コモードアートフェスティバル、これにて千秋楽」となって、見事に終わりました。即興というのは、ミラクルを呼び込むものです。こちらは、流れに逆らわずに演奏していたら、自然にそんな流れとなりました。狸に導かれたのかなぁ。

出演者の中には、10年前の西部講堂での演奏やガムラン「桃太郎」を見に来ていた人がいたことも発覚。懐かしい「路上日記」にサインもしました。打ち上げ会場に、取手アートプロジェクト2006に参加されていたアーティストの人が自作の楽器を持って現れたりして、色々なつながりとご縁を不思議に思います。ぼくは、人と人の縁やつながりのことが、基本的に好きなので、今回の瓦の音楽を巡るプロセスでの様々な縁についても、魅力を感じずにはいられません。そうした物語も近々インタビューされて映像としてアーカイブしようと、相澤さんが発案して下さり、「瓦の音楽」が継続するだけでなく、その周縁の物語も継続していくのだなぁ、と思いました。