野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

天竺徳兵衛韓噺と木琴

東南アジア行きに向けて、いろいろ準備をしております。インドネシアのビザは既に取得しましたが、タイのビザがまだです。タイのシルパコーン大学の民族音楽学の教授のアナン・ナルコンや、チュラロンコーン大学などからの招聘状も届いたので、本日はタイ領事館にビザの申請に行って参りました。

午後は、太棹三味線奏者の方との打ち合わせ。ついに、下駄を履いて自転車に乗れる季節が来ました。東南アジアでの3ヶ月を経た後、7月下旬に、鶴屋南北をテーマにして二人で、新曲をやる計画。

鶴屋南北は、ぼくにとっては、江戸時代の木琴ブームの立役者で、彼の「天竺徳兵衛韓噺」の中に出てくる木琴を弾き語る座頭というのは、本当に気になって仕方がないのです。

葛飾北斎の「北斎漫画」をきっかけに、江戸時代の木琴に興味を持ったのですが、調べていくうちに、中溝一恵さんの研究に出会い、鶴屋南北の歌舞伎に登場する木琴へと行き着いたわけです。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110006293015

で、よくよく考えると、ぼくは「北斎漫画四重奏」は作曲したけれど、「天竺徳兵衛韓噺」は作曲していないのです。それをおやりなさい、と何かに導かれているような気がしています。

帰ってからは、CD「ノムラノピアノ」のマスタリング音源を聴いておりました。ヘッドフォンとスピーカーと、それぞれで聴いてみましたが、素晴らしい。上野泰永さんのスティマーザールのピアノと調律、薮公美子さんの録音、片岡祐介さんのマスタリング。いやぁ、良い音にとれていて、嬉しいです。現在、島袋道浩さんがジャケットやビジュアルブックの作成中。「とんつーレコード」より、夏頃にはリリースされると思います。
楽しみです。

http://03150.net/tontuu/

夜は、ガムラングループ代表で中学校の先生をされておられる方を交えての楽しいお食事。インドネシアが近づいてきております。