野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音楽畑が継続中らしい

昨年、青森で発表したランドアート作品「音楽畑」が、国際芸術センター青森のスタッフと、青森公立大学の学生達によって継続していて、今年も野菜を収穫しているらしい。今年は、どんな楽譜になったのだろう?それにしても、3ヶ月の滞在制作を終えて、それから1年経った今も、こうして作品が継続しているのは、嬉しい。

http://www.acac-aomori.jp/acacblog/4522/

さて、昨年の青森の展示に続いて、今年は10月1日〜6日、京都の「アートスペース虹」にて、個展をさせていただくことになっている。昨年はアーティスト・イン・レジデンスで、滞在しながら生活の中で生まれてくるものを展示したわけだが、ギャラリーでの個展は本当に初体験で、ちゃんとできるのだろうか、とドキドキする。ここ数ヶ月、常に頭の片隅には、展示のことがあり、タイで様々なインスピレーションを得て、やや手応えあり。本日は、その打ち合わせに。このギャラリーは、20年以上も昔、大学生の頃から出入りしていて、様々な展示を見てきたが、まさか自分が展示することになるとは、考えてもいなかった。

行きつけの八百屋に帰国後初めて行く。長々と立ち話をしているうちに、セネガルマングローブの研究をしている人がトマトを買いに来る。ここは、本当に色んな人が出会う交差点なのだ。八百屋の前に移転して来たノンベクレル食材/無農薬食材を使うことを目指しているお店に顔を出すと、「おかえり」と迎えられる。こちらも移転後、初めて。そのうち、八百屋に来た友人が、多分八百屋で「あそこに、まこっちゃんいるよ」と言われて、一緒に飲むことに。

このまま交遊していると、明後日のコンサートの準備ができないので、泣く泣く帰り、鶴屋南北の言葉から、ソロで歌わなければいけない長台詞に作曲し、個人練習する。南北さんの200年近く前に書かれた言葉を噛みしめる。

7月26日(金)19時開演 @アサヒ・アートスクエア 

すみだ川アートプロジェクト2013
鶴屋南北遺作『寂光門松後万歳』『極らくのつらね』アジア音楽笑劇版試演
野村誠×鶴屋南北』with田中悠美子&藤間貴雅

■出演
野村誠(ジャワガムラン/江戸期木琴/唄),田中悠美子(三味線/語り),藤間貴雅(日本舞踊)
藤間貴盛,プリンのため息(檜山ゆうこ・栗林久美子・畠中容子),シタール王子 ほか


■料金 500円 

■主催 すみだ川アートプロジェクト実行委員会 http://www.ab-srap.com/
公益財団法人アサヒグループ芸術文化財団 

■問い合わせ すみだ川アートプロジェクト実行委員会事務局 
mobile: 090-9118-5171  Email: ass-srap@arts-npo.org

南北の葬式と三回忌に参列者に配られた本人作・主演の2つの台本――おめでたい「万歳」のパロディ『寂光門松後万歳(しでのかどまつごまんざい)』と歌舞伎「暫」のパロディ『極らくのつらね』。棺桶からよみがえった南北が歌舞伎のパロディを演じるというブラックな茶番劇を、作曲家・鍵盤ハーモニカ奏者・ピアニストの野村誠義太夫三味線パフォーマー田中悠美子が、蜷川幸雄作品や宝塚歌劇の振り付けを行なう気鋭の日本舞踊家・藤間貴雅の協力を得てゆるゆるにぎやかに再現!南北の「綯い交ぜ」精神に倣い、ヒット作『天竺徳兵衛韓噺』の汎アジア的世界観を取り込みながら、ジャワガムラン、江戸期木琴レプリカ、三味線、歌舞伎鳴物などを使い、芝居小屋しつらえの会場にて「アジア音楽笑劇」パフォーマンスを試みる。