野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

細雪

法然院に、邦楽のコンサートを聴きに行く。邦楽普及サークル「えん」の主催する「全国学生邦楽フェスティバル」にゲストで参加したのが、2000年の夏だったから、あれから12年。「えん」は、着実に活動を続けておられるようです。

http://mediacapsule.ne.jp/en/

本日は、「谷崎潤一郎の聞いた地歌」というテーマで、「細雪」の中で出てくる地歌など、谷崎にゆかりのある曲ばかりを聞く。谷崎も、関東大震災で被災し、関西に一時移住し、その中で地歌にも関心を持ったとのことです。東日本大震災以降、東の方から関西に移住して来たアーティストがいて、その中で色々な交流があるのですが、関東大震災の時にも、そういうことがあったのですよね。

演奏も大変素晴らしく、畳の間では三味線や箏は、本当に良い響きです。

また、演目の中に「万歳」がありまして、「千寿万歳」をやったばかりなので、「売ってるものはなに」とか「誠にめでとう候いける」と歌われると、嬉しくなりましたし、柳川三味線の音色も楽しみました。

春が近いはずなのに、「細雪」という題材のためか、冷え込みましたが、楽しいコンサートでした。