野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

岐阜大学で教養講座

本日は、岐阜大学へ。さすがに「越後獅子コンチェルト」の作曲にとりかからねばならず、岐阜への電車の車内で、地歌越後獅子」の三味線と歌の楽譜から、五線の楽譜に書き起こす作業をしておりました。三味線の楽譜は、数字で書いてあり、どの糸を弾くかで、ローマ数字だったり、漢数字だったり、漢数字にイ(=にんべん)がついたりして示すのですが、解読していくと、本当に歌と三味線の関係がとても面白かったりして、ワクワクします。ここに、ヴィオラ・ダ・ガンバだったり、ガムランだったり、シタールだったり、トーンチャイムだったり、をどうやって書き足すかを考えるだけで、ワクワクです。

そうやって、解読作業をしているうちに、岐阜駅へ着き、岐阜大学教授で教養教育推進部長の野村幸弘さんと昼食後、彼の研究室で語り合って後、本日の教養教育講座で、語りました。本日の講演会のタイトルは、「ぼくの教養はすべて音楽を通して身につけた!」というものでした。学生の方々、教員の方々、事務の方々など、熱心に聞いていただき、90分の講義が予定時刻をオーバーして終了して後も残って語り合い、気がつくと2時間くらいの終了後の語る会が続きました。

その後、幸弘さんの研究室で語り合い、幸弘さんの映像美術史の新作ゴッホに関する「二人のフィンセント」という映像作品を見せていただき、夕食をともにして語り合いました。幸弘さんと語り合った後は、凝り固まった思考をマッサージしてもらったようなもので、だいたい考えもすっきりし、思考や視界がクリアになって帰れるので、とても良いのです。

帰りの電車の中では、「越後獅子」の譜面を書いていると、ああ、もう京都だ。