野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

教えないのにできるようになる子どもたちー熱帯音楽祭ワークショップ2回目

「こども熱帯音楽祭in大阪」に向けてのワークショップ第2回目。第1回目の経緯や、6年生の吉井くんをリーダーにしていることなどについては、8月19日の日記(「みんな天才だ」と対等に扱うのをやめました)を、まず読んでみて下さい。

第1回目の日記は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20120819


で、本日は2回目でした。本日も前回に引き続き、以下の5曲を練習しました。

1 「キンコンカンコン」(ガムラン曲)
2 「フルーツバスケット・オーケストラ」(いろんな楽器)
3 「tuwagapa」(いろんな楽器、なわとびを含む)
4 「熱帯音楽祭のテーマ」(歌とガムラン
5 「スイッチ」(カラダと声)

今日のリハーサルは、前回より前進しました。前回、初めてガムランを触った子ども達は、楽器との関係が前回よりも親しくなっています。前回こども達が考えたフレーズから生まれてきた「キンコンカンコン」は、断然上手に演奏できています。今日、さらに発展しました。さらに、「熱帯音楽祭のテーマ」は、3月のワークショップで高学年の子どもが作った曲です。ところが、その時に鉄琴をやっていた5年生の女の子たちに、ガムランをやってもらう予定だったのですが、彼女達は参加していないので、低学年の子どもには、歌を歌うだけで手一杯かと諦めておりました。そこで、ぼくがガムランで伴奏をして、子どもには歌に専念してもらっていたのですが、気がつくと、見様見真似で、ぼくと同じように演奏しているのです。教えていないのに!この大阪の小学1、2年生達、まだまだ成長しそうで、楽しみです。

ガムランを上手に演奏するし、ゲームになると目一杯遊びます。「フルーツバスケット」でも、指揮のルールが増え、遊びながら即興アンサンブル力が、高まっております。休憩の時間になったので、休憩にしようか、と言っても、「もっとやりたい」と言うので、「では、あと3回だけ」と言って、ようやく休憩になりました。「休憩にします」と言うと、「ガムランやってもいい?」、「鉄琴やってもいい?」、「鍵盤ハーモニカやってもいい?」と聞いてきます。結局、休憩時間は、みんな楽器をやっていました。

休憩時間に、なわとびを試したりしたおかげで、「tuwagapa」という曲が、空間的に動きながらになれました。

期待のリーダー吉井くんは、ペットボトルに輪ゴムをつけるのを提案で、大量に輪ゴムを持ってきてくれました。ワークショップ開始前の1時間は、「吉井タイム」で、吉井くんとミーティングをしています。吉井くんの湯水のように湧き出るアイディアを、全部受けとめてみたいものです。吉井くんは、ガムランで2声部つくって、ハーモニーをつくる案を提案してくれました。吉井くんとの試行錯誤の場で、ペットボトルでガムランを演奏する、という斬新なアイディアまで、生まれてきます。吉井くんとのミーティングは、相変わらず充実です。

ということで、ぼくは明日から北陸(金沢、富山)に行きますので、次回のワークショップは、28日。次回は、さらに発展する予定です。本番は31日です。熱帯音楽祭の詳細は、こちら

http://www.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/2012/07/20120831.html