野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

Between The Lines

ヒューのプロジェクトShared Inventionsは、以下のブログに、詳細が書かれています。
http://www.dartington.org/arts/shared-inventions

昨夜、宿泊したバラさん家族から、球場にロッテの試合を見に行く話を聞きました。千葉の球場では、試合終了後、グランドを一般客が入れるというサービスがあるそうです。試合終了後に観客が、ベースを走り回ったり、人工芝に寝そべったりできるそうです。あと、ロッテの外野席での応援は、みんな総立ちでジャンプしながら声を出すのだそうで、これがかなりの声量らしいのです。いつか、ロッテの試合を見に行きたいです。

HughがHeidrun Schimmelというドイツ人アーティストの「Between The Lines」という作品のために作曲したピアノ曲も見せてもらいました。線の間というコンセプトで、5線紙の線と線の間の音(ト音記号では、ファ、ラ、ド、ミ)(ヘ音記号では、ラ、ド、ミ、ソ)だけを使う曲。つまり、線の上に音符がのらないというアイディアです。ただ、実際には、このアイディアで作曲し始めてから、どんどん曲が変わって、最終的には、線の上の音符がいっぱい出現した曲になっていました。では、いつか、ぼくが線の間の音符だけの曲、線の上の音符だけの曲を作ってみたいな、と思いました。

佐賀から長崎に移動。今年はジョン・ケージ生誕100年だが、ヒュー・ナンキヴェル生誕50年でもあることに気がついた。来年は、「春の祭典」(The Rite of Spring)の初演から100年。来年100年を記念して何かする?とヒューと話したら、rite(=儀式)と発音が同じright(=正しい)から、全部を逆にして、「秋の間違い」(The Wrong of Autumn)をやらないか、と返してきた。それか、The Rite of Springaporeをシンガポールでやるのは、どう?だって。彼もダジャレ好きなのです。

長崎では、長崎大学の西田治准教授のゼミに飛び入り参加しました。そして、大学生と英語の歌を作りました。

Friendship

We love music.
We love cherry blossom.
We love strawberry.
Make us smile together.

We made a journey.
We made a dream.
We had pleasure.
Make us smile together.


そして、卒論のテーマを聞かせてもらい、少しディスカッション。

ヒューが、最近Youth Musicと行ったプロジェクト「グループ活動で、音楽の潜在能力をどうやって見抜くか?」のウェブサイトがこちらで見られます。これが、適当な評価基準かどうかは別にして、このウェブサイトで、これらの例として、イギリスのワークショップの映像が色々見られるのが面白いです。


http://network.youthmusic.org.uk/resources/visualisations/facets-musical-potential

音楽の素質を見ぬくポイントとして、ここで揚げられている項目としては、

1)enjoyment(楽しむこと)
2)Absorption(熱中すること)
3)Listening(耳を傾けること)
4)Commitment(プロセスに没入すること)
5)Expression(表情豊かに表現すること)
6)Inclination to explore(探究心があること)
7)Inclination to lead(リードする傾向があること)
8)Musical memory(やった曲をよく覚えていること)