インドネシアに住んでいる時に、アメリカ人が書いたガムラン音楽の本をギギー君から借りて読みました。アメリカ人にはジャワ・ガムランはこう見えているのか、という点も面白かったのです。
そう思った時に、ぼくは日本音楽について書かれた英語の本を一冊も持っていないことに気づきました。一体、日本音楽は英語では、どう紹介されているのだろう?
そこで、帰国後すぐに注文したのが、この本です。
日本伝統音楽集成―Traditional Japanese music and musical instruments
- 作者: ウィリアム P.マーム
- 出版社/メーカー: 講談社インターナショナル
- 発売日: 2001/03/06
- メディア: ハードカバー
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1958年とかに書かれた本で、中に出てくる写真も年代ものです。当時、まだ20代後半の大学院生が書いた本で、内容は、以下の10章で350ページから成るのです。
1章 日本音楽の歴史
2章 宗教音楽(神道音楽、仏教音楽、キリスト教音楽)
3章 雅楽
4章 能楽
5章 琵琶音楽
6章 尺八
7章 箏
8章 三味線
9章 歌舞伎
10章 民謡
今、第2章の神楽のあたりを読んでいますが、本当に面白いです。日本史と日本音楽史をたった10ページほどで書くなんて、日本人には、無理です。1章の終わりに要点がまとめられていて、
- 声の要素が重要
- 演劇の要素が重要
- 徒弟制度が重要
- 南から北へ(西から東へ)伝搬していく
という4つがポイントとまとめています。アメリカ人の視点で日本音楽について読むのが、本当に新鮮です。