野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ジョグジャカルタ文化会館でのライブ

 昨日の日記のつづきです。
 小学校でのイベントが大成功の後、タクシーで文化会館に移動。野外ステージのライブ会場には、立ち見も含めて300人近くの人がいる感じ。昨夜、会場を下見に来た時は、ガムラン音楽の伴奏による人形劇をやっていて、お客さんも数十人だったのですが、その10倍のお客がいる感じです。土曜日の夜ということもあるのでしょう。また、伝統的な人形劇やガムランは、ぼくらにとっては珍しいし、面白いのですが、地元の人は、半ば飽きているのかもしれません。日本から来た音楽家のパフォーマンスとなると、珍しいので集まって来てしまうのかもしれません。
 メメットさんの到着が遅れるので、少し、先にやって欲しいということで、

1)野村誠 鍵盤ハーモニカソロ
2)尾引浩志 ホーメイ+イギル、口琴ソロ
3)片岡祐介 木琴ソロ

をやりまして、その後、あいのてさん3人での演奏(以下は、イギリスでのライブの映像ですが、参考まで)

そして、最後に、あいのてさんに加えて、やぶくみこさん+スボウォさん+メメットさん+ギギーさんが加わっての即興ライブやりました。途中で、ジュメックさんがパントマイムで登場したので、ぼくもせっかくの機会ですし、演奏チームがいっぱいいるので、踊りの方に加わってみようと、少しパフォーマンスに参加しました。

もう一人、メメットさんの「石の音楽」に出演していた舞踊家(アグンさんだっけ?)も飛び入りなのか、予定通りなのか、乱入してきて、ぼくの帽子をとったり、マイクの上に、落としたりしました。

で、演奏終了。その時、メメットさんが、「これで終わる?もう1曲やる?」と聞いてきました。ライブとしては、この時間で終わって、ちょうど良いのです。でも、こうやって、このメンバーで演奏する機会は、二度と訪れないかもしれない、と思うと、もう1曲だけやりたいな、と思い、もう一曲やりました。この曲は、お客さんのために演奏するのではなく、メメットさんのためにやる曲のつもり。ぼくは、ずっとメメットさんの表情を見ながら演奏しました。そして、この演奏が、今日一番気持ちの入った良い演奏になったと思います。