野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

メメット到着

インドネシアから作曲家のメメットが無事、東京に着いたと報告があり、電話で話す。熱帯から来たら、さぞかし寒いことだろう。風邪をひかないように、暖かくして、日本滞在を最大限に楽しんでもらえればいいなぁと思う。

こちらは荷作りをして、東京へ出発。今日から4泊。11月10日のコンサートに向けて。
http://aaa-senju.com/nomura

12月1日にマレーシアで、Ross Careyがぼくのピアノ曲を演奏してくれます(ピアノのための11の小品「静岡県立美術館」より1、2、3、4、5、8)。それで、プログラムノートを書いて送らなければいけないのですが、なかなか時間がとれず。新幹線の車内で執筆。

千住に着き、ジョグジャから到着の平出さんとメメットと再会。メメットの新曲の楽譜を見せてもらうが、これがまた例によって、手書きの判読が難しいメモのようなコンデンススコアのような譜面でして、しかも、これはどんな編成でも演奏できる便利な譜面で、しかも名曲のようなのです。しかし、この暗号のような譜面を、少なくともぼくだけは解読できれいないといけないので、メメットに説明を乞う。だいたい分かりました。面白いです。

その他、メメットのソロでは、彼が多重録音した音源をかけながらソロをするようで、その音源も聞かせてもらいました。インドネシア人は、ソロでも賑やかになるのだなぁ、と思いました。その後、偶々歩いているとお囃子の練習の音が聞こえてきて、見学させてもらいました。いきなりディープです。

11月10日(日)
千住だじゃれ音楽祭「メメットを芸大に歓迎だい!」
17:30~
出演:Memet Chairul Slamet、野村誠、だじゃれ音楽研究会、東京芸大ガムランクラブ、東京芸大邦楽科学生
場所:東京芸術大学千住キャンパス内スタジオA
入場無料、要予約(定員100名)
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インドネシアの作曲家Memet Chairul Slametを招聘してのレクチャー/コンサート。メメットは、インドネシア国立芸大ジョグジャ校で西洋音楽の作曲を教えていますが、1,700人で上演した「Doa Anak Negeri」、石のみを演奏する作品、水のみを演奏する作品、インドネシアの様々な民族楽器を集めた「Gangsadewa」、ダンスとのコラボレートなど、実験的な作品を数多く発表しています。本公演では、新作を含むメメットの作品、野村誠ガムラン作品「踊れ!ベートーヴェン」(1996)を前半半分だけではありますが、東京初演、「ケロリン唱」のガムラン版、邦楽科の学生とのセッション、インドネシアの音楽事情に関するトークなどを予定。