本日より、一週間は、「インドネシアの学校教育」を特集する内容で、ブログをお届けします。というのは、音楽教育実践家、池田邦太郎さんと斉藤明子さんがジョグジャを訪ねてきたからです。日本がインドネシアの学校教育から学べることは、いっぱいあるということが、今回、浮き彫りになってきました。その辺を、できるだけご報告したいです。
さて、ジョグジャ到着早々ですが、池田さんと、マングナン小学校のダルー先生の打ち合わせをしました。池田さんが、様々な手作り楽器の実演をすると、ダルー先生は、「面白い」の連発で、「明日は、是非、全校児童の前でプレゼンやって欲しい」ということになりました。
池田さんは、大学生の頃、繁下先生という手作り楽器の先生に弟子入りし、それ以来、空き缶、ペットボトル、ストローなどによる手作り楽器を30年以上探求し、それを、学校の音楽の授業で子どもが楽しめるように改良に改良を重ねて、研究を続けてきています。実際、ストローでも、風船でも、とにかく、鳴らしやすく、いい音が出て、魅力的。ダルー先生は、「今日だけでも、本当にいっぱいのことを学びました」と、大喜びでした。
斉藤さんが、得意の質問攻撃で、ダルー先生に色々質問しました。それで判明したのですが、ダルー先生は、、金、土曜日だけマングナン小学校で音楽を教えていて、月曜日〜木曜日は、その音楽の授業での子どもの反応などを文書化するデスクワークをしているらしいのです。こうした研究は、あと5年続き、それを土台に、創造的な音楽教育のカリキュラムを提案していくというのです。インドネシアで、こんな試みが行われていることを、日本の教育界で誰が知っているでしょう?「欧米では〜〜〜な実践が行われている」と語る人はいっぱいいますけど、そういう人は、インドネシアでの先駆的な試みを知っているのでしょうか?日本の教育関係者が学ぶべきとことが、インドネシアにはたくさんありそうだと、池田さん、斉藤さんも感動していました。
インドネシアの創造的音楽教育と日本の創造的音楽教育の国際交流の第一歩が始まります。
(おまけ)日本では、この4月から、新しい学習指導要領が始まり、音楽の授業で「つくる」活動が、本格的に導入されたので、学校の先生は大変で、ぼくの書いた本「音楽づくりのヒント 作曲なんてへっちゃらだー」(音楽之友社)は、非常に評判になっているらしい、とのこと。そのことにダルー先生も興味を示したので、彼にも一冊プレゼントして、インドネシア語に訳して説明すると約束しました。
授業がもっと楽しくなる 音楽づくりのヒント 作曲なんてへっちゃらだー![音楽指導ブック]
- 作者: 野村誠
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
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