野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音楽学科主任と会いました

 ジョグジャの芸大の西洋音楽学科を訪ねると、鍵ハモを吹いている学生がいました。と思ったら、その横にギギー君がいて、手を振っています。鍵ハモを吹いていたのは、オーボエ専攻の学生らしく、ギギー君から借りて吹いてみたようです。鍵盤ハーモニカのブームが、インドネシアでも着々と準備されているように思います。
 ギギー君によると、作曲家のメメットさん(3月24日の震災復興イベントにも出演してくれた)の「石の音楽」の最終リハーサルが水曜日にあるそうで、聴きに行くことになりました。石を使った音楽を初めて聞いたのは、1995年のイギリスで、ヒュー・ナンキヴェルのワークショップでした。彼は、小学生と石だけを使った音楽を、ほんの30分ほどで作っていて、そこには、石の様々な音色があって、素晴らしかったのです。ぼく自身も、尾引浩志さん、片岡祐介さんと、2006年にテレビ番組「あいのて」のために「イシテクノ」を作り、その後も演奏を続けています。メメットさんの石だけを使った実験音楽、来週ジャカルタに公演に行くようですが、どんなものか楽しみです。

http://jogjanews.com/april-26-memet-choirul-slamet-music-performed-stone-musicat-bentara-budaya-jakartta/


 ジョグジャの芸大キャンパスで、ピアノの練習の許可していただいたので、そのお礼に、西洋音楽学科主任のマルトポ氏を訪ねました。マルトポ氏は、ぼくが学生のための授業をすることを喜んでいるようで、授業もしたり、コンサートをしたり、あと写真を撮ってもいいですか、外部講師の写真を飾ったりするのも学生の励みになるし、などと色々話が弾みました。で、ピアノ科の教授の先生に詳しくは連絡をして下さい、とのことになり、ピアノ科の先生にメール。さっそく、明日にピアノの練習室を使わせてもらえることになり、来週には講義をすることになりそうです。マルトポ氏が、ぼくを後任の学科主任に紹介している時に、このお方は(=Beliau)という敬語表現をされていて、驚きました。インドネシア西洋音楽学科の人々にとって、外国人作曲家は、「このお方」になるのか、と新鮮でした。
 4月22日(金)はイースターで祝日なのですが、4月11日のイベントに出演してくれた民族音楽学科のハリヤントさんやスボウォさんと一緒に演奏することになりそうです。今度は、民族音楽学科の学生がたくさん参加するらしい。木曜日にリハーサルがあるそうです。せっかくインドネシアにいる間に、ハリヤントさん、スボウォさんとは、チャンスがある限り、共演の機会を持ちたいです。
 3日連続、一滴も雨が降りませんでした。雨季が終わって、乾季が始まるのでしょうか?