野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

やんちゃな作曲家

雨季のジョグジャカルタ。雨が降ったりやんだり。湿度85%、気温30度。

ISI(インドネシア芸大)ジョグジャカルタ校へ行く。瓦の音楽チーム6名+千住からやって来たコヒヤマさん、イハラさんも合流。芸大で作曲家のギギーと再会。西洋音楽学科の作曲コースは、別の建物に移動。学生30名ほど。思ったより多い。瓦の音楽に関する講義とワークショップ。背景の考え方を語る。メメットが、「マコトは、日本で最もnakal(=やんちゃな)作曲家だ。ぼくはsopan(=お行儀がいい)作曲家だ」と言って、笑いをとる。どう考えても、メメットはインドネシアで最もnakalな作曲家だ。以前メメットとした会話を思い出し、「世界は賢者によって変わるのではない。狂った人(orang gila)によって変わるのだ。」という言葉を言う。瓦の音楽について、音源と映像、実演を交えて講義の後、実際に3人の学生に演奏してもらう。質問コーナーも、面白い質問が登場。講義の最後に、メメットがまとめの言葉「狂った人は、普通のものも、普通じゃないものに変える」。瓦はみんなにとって普通なのに、それを普通じゃない視点でアプローチすることにより、楽器として展開することを、メメットなりに格言にしてくれる。ウェリーくんとも再会。

キャンパスで偶然に舞踊家のウッティさんと再会。昼食時に、天才作曲家スボウォさんとも再会。来週のリハーサルについて打ち合わせ少々。

夜は、メメットとガンサデワによる歓迎の夕食会。行くと楽器を準備して待ち受けていて、セッション大会になる。即興で「かわらーー」と歌い出す千住チーム。