野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

荷作りは、幸せをつめる

7月末まで、インドネシア暮らしになりますので、ここ数日、いろいろ来客がありました。一緒にご飯を食べたり、お話をしたり、留守中のお願いをしたり。

そして、本日のお客さんとも語り合ったのですが、その流れの中で、ぼくが最近、日々書きためている曲の断片を、次々にピアノで弾いて聴いていただきました。そして、感想を求めたところ、「踊りたくなった」と言うのです。そして、再度、ピアノを弾いてセッションをして欲しい、と申し出がありました。

実は、こうなる伏線は、色々あったのです(会話の中の妻の一言もそうでした、詳しいことは秘密にしておきますが)が、これは、本当に予期せぬ提案で、出発への最大のプレゼントでした(実際、このダンスは、妻に捧げられていました)。我が家のキッチン付近で行われたセッションは、素晴らしく雄弁で様々な魅力を含む非常に個人的で開かれた時間でした。

踊り終えたダンサーは、心底幸せな別人のような表情になっていて、本当にありがとうと言って帰って行きました。そして、その場にいた人がみんな幸せを心の底から体感できました。こちらこそ、ありがとうです。出発の前に、すごいお土産をいただきました。

その幸せの余韻に浸りながら、旅の荷作りを開始しました。ああ、そうか。旅の荷作りとは、必要なものを詰めていく作業と思っていたけど、そうではないんだ。幸せを詰めていくことなんだ、そう思った。だから、今、スーツケースの中に、一つ一つの物を詰めている最中なのですが、心がけていることは、幸せを詰めること。幸せのいっぱい詰まったスーツケースを持って旅に出られるなんて、素敵なインドネシア滞在が始まる予感です。ありがとう。いってきます。