野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

キーコレ・リミックスに向けて

8月11日、12日に池袋の東京芸術劇場で、小学生とのワークショップをして、17:30~18:00に、芸術劇場前に特設のBut-a-I(日比野克彦さんの作品)にて、簡単な発表会を行います(入場無料/雨天中止)

1)ワークショップは、柏木陽さん(演出家/俳優)と一緒に行います。
2)子どもたちは、3月に10日間、野村誠のワークショップに参加した子どもたちです。
3)3月の公演「キーコレ」を素材にしながら、再構成して、全く別のものを発表します。

ということで、本日は、そのための打ち合わせ。映像の上田謙太郎くんや舞台監督の河内崇さんも来て、制作の「芸術家と子どもたち」スタッフも加わり、前回の公演の映像を素材にしながら編集作業を行う。

柏木くんに映像から面白いところなどを選んでいく作業をしてもらい、編集作業をしていった。柏木くんというのは、ワークショップなんかやっても、まぁ、よく見ている人で、子ども(参加者)の些細な表情の変化とか、仕草とか、色んなことに、見事なほどにツッコミを入れる。そういう人に映像を見てもらえば、ぼくが見落としてる面白さが、いろいろ浮かび上がるだろう、と思ったからだ。

実際、映像編集をしていくと、ぼくが気がつかない面白いところが、いーっぱいいっぱいあった。で、それはそれで面白いのだけど、そこから、どうやってワークショップをやって作品をつくるのか、というプロセスについて、議論しているうちに、気がつくと音楽の作曲をしよう、ということになった。映像(音を含む)をサンプリングして、ループをつくって、ビートやメロディーが浮かび上がってくる。「キーコレ・リミックス」というタイトルにしたが、本当に、そんな感じになってきた。

ということで、今日は、柏木くんと上田さんで作曲作業(リミックス作業)をしてもらった。かなり面白いリズムパターンはできあがったし、全ての音素材は前回の公演からとったけど、もはや原型はとどめていないので、新しい音楽。まさにリミックス。本番前に、もう一日、上田君とぼくで、柏木くんの選んだ素材をもとに作曲作業をしてみることになった。

ちなみに、8月11日は、この映像編集から得られた音楽と映像を出発点に、全く別の作品を作り発表します。
8月12日は、11日の発表した作品を題材に、野村と柏木で新作を作り、それを上演します。

完成した作品から、また次の作品が生まれる。作品が子どもを産み、孫が生まれる。いやぁ、楽しみになってきました。

http://www.geigeki.jp/saiji_055.html