横浜の老人ホームさくら苑に行く。1999年にアートプロジェクトとして、1年間で20回以上のワークショップでお邪魔させていただいた後、やめるのも寂しく、なんとなく来つづけて、いつの間にか10周年です。ちょうど10年前の今ごろ、このお年寄りたちと作曲が始まった。そのことを本にまとめたりもした。
- 作者: 野村誠,大沢久子
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 単行本
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あれから10年たって、まだ、ここに来ているというのも驚きだ。そして、今日は、「あなた、声がいいわね。歌が上手ね。」と言われた。ぼくは音楽家だし、音楽を職業としているが、はっきり言って、歌をほめられたことは、人生の中でほとんどないし、歌に全く自信もなければ、歌でお金が稼げるとも思っていない。ところが、ほめられた。しかも、複数のお年寄りから。お年寄りは、おだてるのがうまい。ぼくも調子にのって、歌いまくった。もっと、歌いたいと思った。
ということで、本日は、「さくら苑の歌」の2番を作った。さんざん、歌った後に、入所して間もない長谷川さんが、
「今日はピアノが聞けると思ってきた」
と、おっしゃったので、歌ばっかり聞かせるのもどうかと思い、最後は、「わいわい音頭」と「さくら苑の歌」をアレンジしながら思いっきりピアノを弾いて帰ってきました。
そして、「桜井園長伏してお願い申し上げます」の歌で、桜井さんに「遠足行きたいよー」と主張したところ、
「じゃあ、お花見に行きますか」
という話になりました。