野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

かっぽれ、かっぽれ、あまちゃで、かっぽれ

横浜の老人ホーム「さくら苑」での共同作曲。
1999年に、アーツ・フォーラム・ジャパンの企画で行った「野村誠ワークショップ〜お年寄りとの共同作曲」が終了したのですが、作曲が終わる見込みもなく、8年たっても通い続けている。これは、ギャラも一切発生しないし、何の義務もない。ただ興味のある人がなんとなく集まってきて、何かをする場です。でも、今日も、林加奈さん、大沢久子さん、赤羽美希さん、吉野さつきさん、そして、飛び石に参加していた俳優の原田さんと米内山さんも参加しました。これまでに、倉品淳子さん、柏木陽さん、如月小春さん、川口淳一さん、片岡祐介さん、山辺義大さん、をはじめとした数多くの人々が、ここを見学にやってきます。

さくら苑でのこれまでの活動については、以下の本を是非読んでみてください。

老人ホームに音楽がひびく?作曲家になったお年寄り

老人ホームに音楽がひびく?作曲家になったお年寄り

で、今日は、さくら苑のキムタクを自称する樋上さんの語りから始まって、99歳の詩吟のお師匠さんの篠崎さんが久しぶりに登場。久しぶりに歌入り観音経も登場。先々月にピアノで共演した長谷部さんが、「亡き息子のための歌」というピアノ曲を作って、ドレミを123と数字で表した楽譜を持って登場。共演しました。そして、前回作った「ブタの小言」の歌も歌い、新登場の小松さんが、「かっぽれかっぽれあまちゃでかっぽれ」、「ぽーっぽぽっぽとないて遊べ」など、わいわい音頭にも新しい歌詞を追加しました。加奈ちゃん、原田さんらが、「歌入り観音経」の話に合わせて、飛び出す演劇になりました。

年はとるものだ、と樋上さん。年々、年を「とる(=取り除く)」から、どんどん若くなる、とも言ってくれました。樋上さんは、ぼくと大沢さんの本を大切そうに持ってきてくれて、こんな風にしてくれるだけでも、すごく嬉しい。樋上さんが「わいわい音頭」を作ったときの「年寄りが明るく暮らしていることを、伝えたい」という思いが、だんだん伝わっていきます。

それから、苑長の桜井さんは、12月8日に開催される「アーツmeetケア」のフォーラムに出演するそうで、そこで、この活動を知らせたいと意気込んでいました。今日のワークショップの様子も、上映されるかもしれません。皆さん、そちらにも是非お越しください。