野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

滋賀県音楽療法研究所

今日は滋賀県音楽療法研究所のワークショップに行ってきました。研究所は守山市にあるようですが、ワークショップは大津市民会館の小ホールで。琵琶湖が見えて気持ちいい。

今日のワークショップが、第40回と知って驚く。別に、大学とか役所がやっているわけではなく、音楽療法に関心のある会員の有志の方々が、続けてきた結果、今日が第40回ということらしい。音楽療法が急にブームみたいになって脚光を浴びたり、また下火になったり、世間的に認知度が上がったり、周囲から評価されたりされなかったり、そういったこととは無関係に、とにかく、自分達の熱意があって地道に続けなければ40回もできません。

ということで、とにかく、これからも続けていってくださいね、と皆さんを励まし続けました。

ワークショップ参加者は30人くらいで、最初に一人一人が自分の興味やどんなことをやっているかを話してもらいました。即興演奏の講座をやってください、と言っても、集まっている人それぞれのニーズも違うと思ったので。20回以上参加し続けている方もいますし、高齢者施設で働いている方もいますし、聾学校の高校生とバンドをやっている先生もいるし、保育士さん、武庫川大学の掲示板を見て初めて来ましたという音楽療法の学生さんもいるし、「音楽療法」という言葉に何かの接点を持つ色んな人がいました。これだけ色んな人が同じ場にいられること自体が、なかなかないことです。ある人は音楽教育実践学会とかには参加するけれど、今日のような場はまた違うと言っていました。そうなのです。こういった場を続けていると、ひょいと、色んな人が来ることができる。

それから、毎回の講座の内容をテープ起こしして、会報に掲載していると知り、さらにびっくりしました。テープ起こしは、結構面倒だし、大変です。1回、2回ならできても、40回続けることは、すごい。やりっぱなしにしないで、毎回の講座の内容を40回記録し続けた。そこで、過去40回分の講義録を送ってもらうことにしました。是非、読んでみたいと思ったのです。きっと、音楽の話、心理学の話、医学の話など、毎回違った講師の人の違った切り口の講演内容がまとまっていて、しかも、40回の歴史を通して、その都度、こういう分野の人の話が不足していると、新しくお願いする分野の講師の人の講演があったのでしょう。読んで、ぼくも勉強してみたいです。

ということで、滋賀県音楽療法研究所の皆さん、続けていってください。なお、会員の方の小学校3年生の息子さんは、「即興演奏ってどうやるの」のCDを愛聴してくれていて、「なんちゃってモーツアルト」のことを、「あれは、なんちゃってやない、本物のモーツアルトや」と言っていたそうです。ということで、今度から片岡さんをモーツアルトと呼びましょう。