野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

発想のストレッチ

千住の芸大にて、田中悠美子さん(三味線)との「千寿万歳」リハーサルを楽しく行った後、日本大学にて行われた「日本音楽心理学音楽療法懇話会」(何と、50周年記念のイベントでした)にて、「高齢者との即興音楽」という講習会を行いました。ぼくのワークショップの前に、「音楽療法の未来」に関する座談会が行われておりまして、最後のところをちょっとだけ見ることができたのですが、白熱した議論が行われていました。「質的研究の必要性」、「音楽的な居方」などの言葉が印象に残り、ぼくのワークショップにも何らかの影響を及ぼしました。

ストレッチというのは、一朝一夕にできるものではなく、毎日少しずつ続けているうちに、筋肉が柔らかくなっていって、身体が柔らかくなっていくものです。人間の発想もそうだと思います。無理して、柔軟な発想をしようとするのではなく、ちょっとだけ自分の発想を柔らかくする。それを続けていくうちに、発想はどんどん柔軟になれるはずです。逆に言うと、いつも同じ発想ばかりをしていると、だんだん発想が硬直化してしまいます。硬直化しないうちに、ちょっとだけ発想の柔軟体操をするのです。それは、心地よい程度に、違った発想や立場になってみること。自分がいつも同じことばかり言っていないか、ちょっと反省してみること。ぼく自身も含めて、みんなで発想のストレッチを日々続けていけたらなぁ、と思います。

新幹線の中で青森のカタログの校正をやろうと思っておりましたが、熟睡。自宅に帰り着いてから、校正を送って、2日ぶりのお灸をして寝ました。