野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

inventionとarrangement

教育音楽の連載の原稿を、ようやく書きました。アレンジについて少し書きました。

それから、
ラポムという子ども向け雑誌に、「音・リズム・からだ」(民衆社)に載ってる「カマキリ」、「コントレ・コントラ」の音源が付録CDにつきます。それ以外に、鈴木潤さんが新たに書き下ろした盆踊り風の曲もあり。今日は、「カマキリ」のアレンジの音源が送られてきましたので、そのチェック。これ、かなり楽しいです。

音・リズム・からだ 園児とつくった音楽あそび40 おすすめ年齢表付き

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ワニバレエ」の時も思ったのですが、子どもとワークショップで作った歌っていっぱいあるのですが、こういった歌をこったアレンジをすると、相当面白いものだったり、耳に残る名曲になったりすると思うので、こういうこと、もっともっとしたいんですね。

ぼくは、ワークショップなどで子どもや素人の人が作ったものが、すごく面白いと思っています。何がスゴイって、作曲がすごいと思うのです。だから、アレンジと演奏をプロがやれば、すごい曲になる素材がゴロゴロ転がっていると思っています。

作曲家のHugh Nankivellは、作曲をinventionとarrangementに分けて論じていて、インヴェンション(考案すること)は誰でもできるが、アレンジすることは作曲に手馴れた技術のある人がやらないと、なかなか成立しない。だから、ワークショップなどで作曲をする場合は、インヴェンションにウエイトを置くのが望ましい、というようなことを言っています。

もっと言うと、作曲って、invention+arrangemnt+notationなんです。普段作曲する場合は、この3つが完全に分離しているわけではありませんが、この3つの作業を3人の作曲家で分業できないだろうか、ということも考えてしまします。arrangemnetやnotationにウエイトを置いた素人の人との作曲ワークショップは可能なのでしょうか?そのことも気になります。