野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ガムランプロジェクト記者会見

碧水ホールで、ガムランプロジェクトの記者会見。
8月27日の「野村誠の世界」、9月10日の「桃太郎」について。

碧水ホールは、公共ホールでは多分、日本で唯一、ガムランを所有するホールです。フルコンのピアノは1000万円近くしますが、ガムランのフルセットは、その3分の1程度の値段なのです。そして、ピアノは一人かせいぜい二人でしか演奏できませんが、ガムランは15〜20人くらいで演奏ができる、という点に着目したのが、碧水ホールの中村前館長でした。

2002年には、地域住民によるガムラングループ「ティルト・クンチョノ」を立ち上げ、このグループは着実に力をつけ、今年の8月27日には、野村誠の大作「踊れ!ベートーヴェン」を演奏するのです。

また、2003年から、ガムランの伝統とは無縁に、地域住民(子ども〜大人まで)とガムランで遊びながら創作するワークショップを毎年開催。本年も5日間のワークショップを通して、ガムランの新曲を作ります。

また、2004年からスタートさせた東南アジアプロジェクト(野村誠中川真野村幸弘)の集大成として、タイからアナン・ナルコン、インドネシアからヨハネス・スボウォを招聘し、1週間のコラボレーションを行います。

9月10日には、民話「桃太郎」に基づくガムラン楽舞劇(3時間半に及ぶ)の完成版世界初演を行います。

これだけ独自な企画を行っていますが、田舎のホールで、なかなか観客動員が望めません。今年、超満員にならない限り、来年度以降、ガムランプロジェクトは大幅に削減、または打ち切りになるのだそうで、存続の危機らしいのです。

ということで、日本全国の皆さん。できれば両方、無理ならどちらかに、ぜひ、来てください。

http://www7a.biglobe.ne.jp/%7Enomu104/chirasiongakunomirai2006.html

ということで、記者会見には、力が入りました。絶滅危惧種を救え、という感じです。