野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

番組を作曲する

NHK教育の幼児向け番組を考える打ち合わせに、NHKに行く。青少年・こども番組制作部を訪ねる。今までNHKに来てもスタジオには行ったことがあるが、番組のディレクターたちが机を並べてるお部屋に来ることはなかったので、新鮮。結構、机整頓されてるなぁ、幼児向けコーナーだから、本棚に絵本や図鑑なんかも見られるし、そこには、ペンキで色が塗られた空き缶もある。空き缶を覗いていたら、商品名を隠さなければいけないから、とのことだった。保育園や幼稚園に比べると、実際子どもがいないだけあって、部屋全体の印象は静かな感じ。それで、横に細長い部屋で会議をすることに。
こんな細長い部屋で会議をしているんだ、と思った。今日は、プロデューサーの工藤さん、ディレクターの堤さん、高橋さんとぼくの4人だったけど、きっともっと多い人数で会議をするときは、みんなで細長くなって話しているんだろうなぁ。
で、幼児向けの音の番組をどんな風にするか、2時間半ほど雑談するように、ああでもないこうでもない、とやった。幼児向けの音楽番組は、これまで歌って踊る番組ばかりだったのを、音で遊ぶ、音を味わう、音になる、音を見る、そういう幼児向けの番組を作ろうということだ。
話していて面白かったのは、ぼくはこれまで楽曲を作曲(コンポーズ=構成)することはあったし、コンサートをコンポーズすることも、ワークショップをコンポーズすることもあるが、テレビ番組をコンポーズしたことはない、ということ。15分のテレビ番組を構成するというのは、15分の曲を作曲するのと似ているけれども、随分違う。15分の曲を作る発想で15分の番組を作曲するとどうなるのか?15分の番組を組み立てる発想で15分の曲を作曲したらどうなるか?それを考えると、またぼくの作曲の仕方も変わってきそうな気がした。来週までに、それぞれが考えてくる宿題を決めて、会議終了。