野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

5文字でもスゴイ

今日も平盛小学校へ。ヒュー、加奈ちゃん、ゆいちゃん(京都女子大2回生)、さっちゃん(同2回生)と行く。行く道中、ハダスフィールド現代音楽祭の件、今年は、日本から細川俊夫望月京近藤譲、アンサンブルノマドを招待する予定らしく、それに絡めて、日本の学校とイギリスの学校での協同制作した音楽を発表したい、と音楽祭のほうからヒューに打診があったらしい。で、一緒にやらない?と言われたので、やってみようかな、という気になった。でも、音楽祭で、野村誠を取り上げればいいのに、と思うけど、マネージャーもいないし、自分の資料もちゃんと作っていなければ、誰も呼べないから、時間を見つけて自分の資料を整理しておかなくっちゃ、と思う。

行くと、いきなり、ゆうじが手品を見せてくれる。結構、器用なんだなぁ。今日は、ヒューの「やぎの音楽」、それから「みかんせい」の新しい歌作り、などに、新たに取り組みたい。

「やぎの音楽」は、音程のある楽器(ピアノ、木琴など)、音程のない楽器(タンバリン、シンバルなど)を各自が一つずつ選んで、「音程あるセクション」から徐々に「音程ないセクション」に移り、再び「音程あるセクション」に戻る、という即興の曲だ。単純なルールだけど、子どもたちは、楽器に興味が強く、ルールを守ることに意欲が持てないし、ヒューは何とかルールを説明しようとするし、それなりに楽しめたけど、ぼくの興味はルールを守ることよりは、ルールを壊したり、新しいルールを再創造することだなぁ、と気づく。

それから、「みかん星」のイギリスでの展開を説明し、みんなで「みかん星」の歌を歌う。みんな、この歌が大好き。

そして、イギリスでは、「MIKANSEI」のアルファベットの6文字だけを使って歌を作ったことを説明し、「み」、「か」、「ん」、「せ」、「い」の5文字だけで、歌を作ってみよう、と提案。すると、子どもたちから、どんどん単語が出る。

せんせい、せんかん、せかい、かい、かんかん、いかん、いかい、いいんかい、みんかん、みせ、せみ、いか、・・・・・・・

黒板が埋め尽くされた。じゃあ、これで歌詞を作ろう。

みかん先生カンカン
みかん先生快感
みかん委員みかん貸せ
せみミンミン
いかカイカ
いいかいいか委員会
世界快晴
生かせインカ
世界完成
火星生還

こんな歌詞ができて、曲の前半のメロディーができた。
5文字って、たいしたものだ。