野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オルガン、トリケイ、民衆社


3月に急きょやる予定になったあるホールでのワークショップの件で、オルガン奏者の新山恵理さんと電話。今、考えているプランは、石川泰さん(作曲家/臨床心理士)、倉品淳子さん(俳優)と新山さん、野村で、パイプオルガンの音楽を、作曲、演奏の音楽的視点のみならず、演劇的、いや、ありとあらゆる視点から考えてみるワークショップ。そもそも、昔は、教会という場に存在していたオルガンが、現代では劇場にもあるわけで、全然別の文脈で、どんな可能性があるのか、オルガンとあんまり親しみのないものたちで、遊び半分に考えてみよう、という気楽な企画。将来的には、オルガン曲を作るとか、オルガンシアター(?)とかに発展するとか、何かになる出会いの場になればいいな、と思っている。新山さんも、是非、参加したいと、言ってくれた。実現するといいな。

しかも、新山さんの友人のフランス人オルガニストが3月に来日するのだが、その人が、即興大好き、演劇でも何でもやっちゃう面白い人、というので、これは、どこかで合流できたら楽しそうだねぇ、と話をする。さっそく、企画担当者にメールする。

それから、トリケイ(=服部敬子さん、京都府立大学助教授)に電話する。今日は、会う約束だったけど、風邪ひいたみたい。
「熱あるの?」
「昨日、38度。今日は、こわくて計ってない。」
というトリケイ研究室に、布団と葛湯とグレープフルーツジュースに、みかんにキウイを持参して訪ねる。熱っぽそうな顔してる。トリケイには、民衆社から2月に出す音遊びの本に、2ページくらいのコメントを載せてもらう予定で、全部原稿読んでもらってる。
「これって、保育に重要な要素が全部入っている感じなのよねぇ。あと、ごっこ遊びっていうか、何かになりきるようなのって、子どもの自由遊びではあっても、設定保育の場ではないのよ。この『なる』っていう部分が、特徴だと思うわ。リトミックとかで、ゾウさんになりましょう、とかっていうのも、決められた音楽に合わせて、演じるという感じで、そのものに『なりきって』自由に表現してくって、珍しいと思う。」
という感じで、いろいろコメントして、
「本のタイトル、『なる、見る、聴く、やる、音あそび』って感じかな?」
と言ってくれる。

「これ、5歳児が、がんばって〜、って言ってた?」
トリケイは本当に幼児に詳しい。
「うん。」
「そうなのよねぇ。5歳児って、がんばって〜、って応援するのよ。でも、4歳児は
しないのよね。」
ちょっと雑談するだけでも、アイディアは、ぽんぽん。

で、それから、娘の京佳ちゃんを保育園に自転車で迎えに行こうというのを変更して、トリケイは車で、ぼくが代わりに自転車をこいで、保育園へ。外は結構寒い。こんな寒い日に、熱のある人は自転車こいではいけません!