野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

保育園2日目+卒論指導ボランティア+観光最終日


今日も、朝から海印寺保育園に行く。午前中は3歳児、午後は5歳児。

3歳児は、導入部分での演奏の後半、鍵ハモの低音でポルタメントさせたら、
「おなら!」
と言ったので、そこから様々なオナラの音をやったり、オナラのリズムをやったり。オナラの音をやると、匂いはしないはずなのに、子どもたちは、
「くさ〜い!」
を連発し、本当にくさそうな顔をする。蟻さんオナラとか、怪獣のオナラとか、ぶっぶぶぶっぶっぶ〜〜〜〜、ぶぶっぶぷっぷ、ぷぷぷぷぷ。お尻ふりながら、色んなオナラ。そこからリズム合奏に移行。やってるうちに、パンパン(手拍子)、ブルルルル〜〜ン(しゃがんでためて)、ドスン(ジャンプ)、というパターンがバカウケした。これを怪獣の気分や蟻さん気分でもやる。

そこに鍵ハモでハチの音をやると逃げまくる。本物はいないのに、みんなキャーキャー言って逃げまくる。大盛り上がり。

「でこぼこ体操」は、やはり人気。

相当動き回ったので、寝転がってもらう。幼児、いびきの声をしてくれる。かなりうまい。ペットボトルのブーを鳴らすと、すごく反応する。「いびきマシーン」だよ、と近くで見せてあげる

カンガルー奏法で、みんなもカンガルーになる。飛び回る。

そこから犬に移行。「はっはっはっはっ、トントントン」(子ども、かなり犬みたいに揺れている)あお〜〜ん、トントコトントントン、おなかバタバタバタそのうち、ウマも混合。
ぱからぱからぱからぱから、ひひーん、バタン、モ〜〜〜
おなかバタバタしながら、メエ〜〜
カエルも加わり、カエルの歌を作りながら、そのうち、コケコッコのビートでハウス風。子どもは結構、踊る。

「では、最後に」
と言っていると、ふざけて
「早く、帰りなさい。」
と子どもが言い始める。
そこで、「早く帰りなさい」ソングを即興で作ったら、メッチャ驚いていた。

午後は5歳児。「なんちゃって鈴木キヨシさん」で、リズムを演奏してから、「なんちゃってHugh Nankivell」で、「これじゃない」と「スイッチ」をやってみた。他人のワークショップの物真似は、結構楽しい。「スイッチ」でやったリズムパターンの中で、
「コッコッ、コケッケ、ケー」
というのが、相当5歳児のつぼにはまったみたいで、他のリズムをやった後にも、「コッコッ、コケッケ、ケー」
と言い続ける。そこで、みんなでこのリズムで踊り、コケコケ行進(輪になって回る)もし、色々、この言葉に合わせてボディーパーカッションみたいなこともして、さらに、一人ずつタッチされた人がにわとりダンスを踊る、っていうのもやって、ここはまるで、沖縄とかアフリカとかのダンスみたいに盛り上がった。

ペットボトルを持って2人組でアルプス一万尺ペットボトル版みたいなのをやる。とってもいい感じ。輪になって、ペットボトルのちゃんばらリレーとかやったら、大ウケで、「もう一回」コールがあがって、このゲームは何度もやった。その後、ペットボトル落とし(5秒前、5、4、3、2、1、0)で、25人が一斉にペットボトルを落とすのをやったが、これも凄く楽しい。

以前、京都女子大の学生が考案した「鯉にえさをあげようかな」をやったが、これもバカウケ。カスタネットで鯉をやって、パクパクするのだけど、一気にパクパク餌を狙う姿と音が最高。

その後、パクパクの歌を作ろうとするが、今一つ。

最後に楽器を並べて、パン食い競争とか障害物競争みたいな感じで、リレーみたいにやったら、勝ち負けがあるわけでもないのに、
「がんばれ!」
と子どもが応援したり、楽しかった。

家に帰ると、京都女子大学の学生3人(マイちゃん、みっちゃん、えみちゃん)が訪ねて来て、卒論のための手話ソング創作の相談に来る。結局、みんなでうどんを食べたり、雑談したりした後、強引に
「今から1時間で10曲作ろう!」
と作ったら、無理矢理10曲できて、あとで見直したら、意外にいい曲もあった。こういった無理矢理強引さも、時によく作用する。

観光中の潤さん+あゆちゃんが帰って来て、温泉にいって、夜食を食べて、「それにしても、15年たっても、人って変わらないものだなぁ」
と話ながら、大井浩明くんの話題になり、
「(学生時代)あんな汚い音でピアノを弾いていた人が、プロになるなんて思わなかったなぁ。」
と言うので、出光音楽賞を受賞した時の「題名のない音楽会」での大井が出てくる番組のビデオや「シナファイ」のCDを聴いたら、
「喋ってることは昔と全然変わってないのに、音は昔と全然違って綺麗になったね。」
と潤さんはかなり喜んでた。深夜4時に、クセナキスメシアンのCDをとめて、寝る。