Hugh de Ferranti著『The Last Biwa Singer』(Cornell University Press)読了。肥後琵琶の山鹿良之さんについて音楽学者のヒュー・デフェランティさんが書いた本。九州の盲僧琵琶と琵琶法師に関する包括的な説明をした上で、山鹿さんを中心とした肥後琵琶の実情について、著者による1990年代初頭にフィールド調査と様々な文献から説明する貴重な書物。岩下小太郎さん、後藤昭子さんから伝え聞いていることが体系的に整理して理解できるので、のめり込むように読んでしまった。
https://www.jstor.org/stable/10.7591/j.ctv2v9ffx6
橋口佳介さんの『狐葛の葉』を譜面に書き起こすべく、まずは、音源を何度も聴き、琵琶をどのように調弦していて、今、どの弦をどう弾いているのかを確認していき、それを実際に自分でも琵琶でなぞってみる作業をする。大まかな方針がかたまったところで冒頭部分を書き起こす。YouTubeの動画は再生速度を変えてみることもできて、確認に便利だ。
